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★『宮城谷三国志』総合スレッド★
284:左平(仮名) 2010/10/03(日) 22:21:49 ID:???0 [sage ] 続き。 楊儀の自滅は、実は、彼が嫌った魏延と同種のものでした。有能ではあれど、己の狭量のため、他者と協調できなかった ことが、破滅につながったのです。 ともあれ、彼らのような人材を生かしきれなかった蜀漢には、衰退の兆しが…という具合です。 一方、魏の方ですが…諸葛亮の死に対して安堵感が漂います。 魏からみた蜀漢は、存亡にかかわるほどではないとはいえ、うっとうしい存在でした。ひとたび戦いとなると、数万の 大軍を数ヶ月にわたって貼り付けなければならず、しかも、目立った成果が上がらないのです。 諸葛亮の死によって、ひとまずそれがなくなったわけですから、安堵するのも無理からぬところ。 …そのせいかどうか分かりませんが、この頃、魏では重臣の他界が相次ぎます。結果として、司馬懿の存在感が増して いくことになります。 蜀漢・呉とも、じり貧状態。聡明な曹叡にはそのことが手に取るように分かります。それに安心したか、宮殿の増築が 相次いで行われるようになります。楊阜などの諫言がありますが、こればかりは止まりません。 魏の国力を見せつける等の意味はあるとはいえ、ここまで増築に熱を挙げたのはなぜか。そこには、ある喪失からきた 所有欲があるのではないか、と。 続きます。
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