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★『宮城谷三国志』総合スレッド★
311:左平(仮名) 2011/05/07(土) 03:47:04 ID:???0 [sage ] 続き。 彼我の兵力(高位にない諸葛恪が率いる一軍と最高位の司馬懿が率いる大軍)、時期(冬季は水位が下がるため 呉が得意とする水上戦になる可能性は低い)、将の力量…。司馬懿からすると、負ける要素がまるでない、楽な 戦いです。とはいえ、都にある曹爽の動きが気になる今の彼には、ささいな失策も許されません。それだけに、 慎重に軍を動かします。 一方、諸葛恪はというと、またとない機会を得たことにがぜん意気込みます。司馬懿が出てきたことで、魏との 一大決戦が見込まれるからです。 もちろん、自身の率いる一軍のみでは勝ち目はありません。それとなく、孫権自身の出陣を乞うたのですが… 結果は、柴桑に撤退せよ、との命令でした。 一時は出る気になった孫権ですが、今回の戦いは不利という占いが出ると、あっさりやる気をなくしたのです。 意外なところから、孫権の老いが顕現した形となりました。 武功を挙げる機会を逸したことを、諸葛恪は嘆きますが、皇帝の命とあってはどうにもなりません。 かくして、またも司馬懿は、鮮やかな勝利を収めました。諸葛恪に荒らされた南方を慰撫し、農政に気を配る 等、民政にも意を尽くした司馬懿の帰還は、まさに凱旋。魏の第一人者がたれであるか、これ以上ない形で、 示されたわけです。 続きます。
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