★『宮城谷三国志』総合スレッド★
315:左平(仮名)2011/06/01(水) 01:57:32 ID:???0 [sage ] AAS
続き。

孫和の何がいけないのか。一方で、孫覇の何が良いのか。ここでは、そのことには触れられていません。少なく
とも、能力や言動など、具体的なものがあってのことではないようで、単に孫和への(あるいは、その母・王氏
への)愛情が薄れた。それゆえの…という書かれ方です。
しかし、それでは、臣下達はどうすれば良いのでしょうか。太子に具体的な問題点がない以上は、太子を尊ばね
ばならないわけですが、孫権の本心はそれとは異なるようです。しかし、孫権は、太子・孫和と魯王・孫覇の待
遇については沈黙したままです。

顧譚からすれば、何故激怒されたのか、分からなかったでしょう。この現状はおかしい、というのは、外部から
みれば明らかなわけですから。しかし、孫権には、それが見えません。
孫権は、顧譚のことを、疎ましく思い始めました。

さて、孫権には、息子の他に娘も数人いました。その一人・魯班が、ここで影響力を行使します。この時点での
彼女の夫は、全j(周瑜の子・周循に先立たれた後に再嫁したもの)。
詳しい理由は不明ですが、彼女が、孫和の母・王氏を嫌っていた(その流れで孫和をも嫌っていた)ことが、事
態をさらに悪化させていきます。

公主を娶っている以上、夫の全jも反太子派ということになります。全jの子も既に成人して出仕しており、全
氏の影響力はそこそこあります。それが太子を貶める方向に動いたら…

続きます。
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