★『宮城谷三国志』総合スレッド★
320:左平(仮名)2011/07/04(月) 01:33:05 ID:???0 [sage ] AAS
続き。

曹爽派の有力者として名が挙がっているのが、丁謐、何晏、ケ颺の三名です。曹爽に重用され、高位に就いた彼らは、
かつての梁冀の如く、好き勝手に振る舞います(諸候の飛び地を我がものとする、詔書を偽る、等)。
その頭目たる曹爽もまた、それを制止するどころか、自身もそのように振る舞います(調度品を皇帝のものと等しく
する、宮女を我がものとする、等)。
わずかに、曹羲ひとりが諫言しますが、曹爽は、聞く耳を持ちません(ただし、無駄の削減と称して勝手に廃止して
解散させた将軍の兵力を曹羲に持たせるところをみると、曹氏一族の一人としてはある程度信頼しています)。

ただ、彼らも、決して一枚岩ではありません。というか、みな我が強く、互いに見下している、という感じです。
読書家の丁謐は、己以外は皆低能だと見下しています(派閥の頭目たる曹爽も例外ではありません)。ただ、政敵たる
司馬懿だけは賢いとみなしており、それ故に警戒しています。
ケ颺は、すっかり俗物と化し、公然と賄賂を要求する有様。何晏は…まあ、今回は語られていませんが、蒼天でも少し
触れられていた、あれ(五石散)がありますからね…。
曹爽は、彼らは有能である(有能過ぎる故に嫌われていた)と思って重用します。確かに、才覚自体はあるのでしょう
が、これでは嫌われるわけです。

続きます。
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