下
★『宮城谷三国志』総合スレッド★
372:左平(仮名)@投稿 ★2012/04/01(日) 02:51:29 ID:???0 [sage ] AAS
回のタイトルは「大政」。「大政」とくると「大政奉還」が思い浮かびますが、このような大事がそうそう平穏無事に
行われるわけもなく…。
諸葛恪の専横を苦々しく思っているのは、孫峻のみではありません。幼くして皇帝となった孫亮も、そうでした。先帝が
崩じてからまだ間もないというのに、大々的に戦を行い、しかも大敗。さらに、それへの反省もなく…となれば、不快に
思うのも当然でしょう。
聡明で心優しい孫亮としては、心静かに先帝の喪に服していたかったのです。諸葛恪がそのことに配慮していれば、先の
大敗はなく、その名望が失墜することもなかったのでしょうが…。
そんな孫亮に、孫峻が、ある内奏をします。「諸葛恪を慰労する宴を開いていただきたい」と。何か含むところがあると
いうことは、分かります。が、孫亮は、詮索はしませんでした。
孫峻が何をしようとしているのか。多少の見当はつきますが、その全容を知るのは、孫峻のみといってもよいでしょう。
ともに後事を託されたはずの滕胤らも、知る由はありませんでした。
その頃、諸葛恪の周囲では、変事が相次いで発生していました。「捜神記」等で博学ぶりを示すエピソードのある諸葛恪
です。用心はしていたのですが…
続きます。
上前次1-新書写板AA設索