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★『宮城谷三国志』総合スレッド★
376:左平(仮名)@投稿 ★2012/05/03(木) 02:15:13 ID:???0 [sage ]
三国志(2012年04月)
今回のタイトルは「掃除」。しかし、その内実は…。
李豊は、張緝のもとに子の李韜を遣わしました。「このままでは、皇帝に近い我らは、司馬師によって排斥される」。そう
いった危機感を持つ者同士での連携を模索していたのです。
李豊・李韜父子も、張緝も、才覚のある人物です。その危機感は、まんざら妄想ではありません。李韜の言葉に迷いがない
のをみてとった張緝はこれを了承します。
李豊は、さらに宦官達とも話をつけました。後漢の頃ほどではないとはいえ、宦官達の中には不正を働く者もおり、彼らは
司馬師による処断を恐れていましたから、この話に乗ります。
こうして、李豊は、外戚と宦官とを抱き込むことに成功しました。あとは、帝室に近く、名士でもある夏侯玄ですが…なぜ
か、やや消極的です。ここでは触れられていませんが、かつて司馬師とは義兄弟(司馬師の最初の妻が夏侯玄の妹)だった
ことが影響していたのでしょうか。それとも、単に危機感が薄かったのでしょうか。
優れた学識と文才の持ち主ではありますが、権力闘争を勝ち抜こうとする胆力が欠けているのでは…。ともあれ、そのこと
に、李豊は不安を抱きます。かといって、この計画が成った後、事態を収拾するには、夏侯玄の存在が不可欠だとも思って
いるのです。
さて、この計画ですが…先の王淩もそうですが、一つ問題があります。協力を求める相手が多いのです。「事は密をもって
成り、泄をもって敗る」と言いますが、手広く声をかけると、当然ながら異心を抱く者もいるわけで…。
続きます。
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