★『宮城谷三国志』総合スレッド★
417:左平(仮名)@投稿 ★2013/03/07(木) 23:01:31 ID:???0 [sage ] AAS
三国志(2013年02月)


今回のタイトルは「孫綝」。孫権の晩年から続いた呉の混乱が、ようやく終息します。

孫亮が気付いた時には、宮殿は包囲されていました。打って出ることもままならず、玉璽を差し出すことしかできません。
全尚の不甲斐なさを詰りますが、空しいことは分かっています。
全紀(全尚の子)は恥じて自害し、全皇后(全尚の娘)は、廃位後も孫亮と辛苦を共にしました。子供たちは全うだった
のに、ひとえに、全尚が…。

聡明な皇帝を廃位するという、董卓以上の暴挙を為した孫綝ですが、さすがに、自分が皇帝に…とまではいかず、孫権の
他の皇子を擁立しようとします。とはいっても、孫権がもうけた男子七人のうち、上の四人は既に他界し、末子の孫亮は
廃位されたところ。残っているのは、五男の孫奮と六男の孫休の二人です。
結局、おとなしいとみられた孫休が選ばれました。

知らせを聞いた孫休は、当初、迷いました。弟が廃された後、兄の自分を立てようというのですから、正常な事態でない
ことは火を見るより明らか。孫綝の傀儡になることは分かりきっているのです。
一地方王としての静かな日々を捨てるに相応しいものではない。そうなのですが…しかし、ここで断ると、思いやりの心に
欠ける孫奮が即位する…。

それはならぬ。このとき、孫亮は、私事よりも国事をとる決断を下しました。ただ、龍に乗ったが尾がないという夢は、
何を意味するのか。このことは気になります。

続きます。
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