★『宮城谷三国志』総合スレッド★
428:左平(仮名)@投稿 ★2013/06/10(月) 07:47:00 ID:???0 [sage ]
三国志(2013年05月)


今回のタイトルは「滅亡」。今回が、真の意味での蜀漢の最期、なのでしょうか。しかし、それだけでもないような。

ケ艾は、この戦いに臨む際に夢をみました。爰邵という人に問うたところ、成果はあがるが…という解釈。吉か不吉か
難しいところですが…ともあれ、成果はあがりました。ここからどうするか、が新たな問題です。
降伏を受け入れ、旧蜀漢の君臣に寛容の姿勢をみせると、続いて占領地行政を取り掛かりました。このあたりはそつ
なくこなします(大功をあげただけに、いささか舞い上がった言動もありますが)。
そして、呉への侵攻をも企図します。先の夢占いのこともありますし、軍略家としての血が騒いだ、というのもある
でしょう。これは司馬昭が早計であると却下しますが、ケ艾は諦めません。

しかし、ケ艾は、一つ忘れていました。この戦いの総司令官は、文才に恵まれ、策謀にも長けた(そして気位の高い)
鍾会なのです。ここまでのケ艾の働きぶりは大いに称賛されるべきものですが、それは一方で、人から妬まれる危険
をも孕んでいました。
そして、年明け早々、ケ艾の運命は暗転します。叛意ありとして都に送還させられるというのです。それは、鍾会の
讒言によるものでした。

続きます。
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