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★『宮城谷三国志』総合スレッド★
180:左平(仮名) 2006/09/12(火) 20:45 [sage] 今回のタイトルは「甘寧」。最近、人名のタイトルが続いてますね。 南征を図る曹操。荊州をまず併呑し、そこから孫呉を…と考える彼としては孫呉の台頭が遅い方が望ましい。 そのため、江夏を守る黄祖の奮闘に期待するところだったのですが…その願望は、あっさりと砕かれました。 その鍵を握る存在だったのが、この甘寧。 巴郡の出である甘寧は、任侠を気取り、放恣な日々を過ごします。侠気に叶うとみれば罪人を匿い私刑を行う こともしばしば。豪奢を好み…とくると、なるほど、劉備に似ているところがあります。 ※年齢的には、劉備とはそんなに離れていないように思えます。彼がなぜ群雄の一人に名乗りをあげなかった のか…という考察もできそうですね。 そんな生活を二十年程も続けた後、突然書物を読むようになり、荊州に向かいます。さんざん好き勝手に生き てきた末に、ふと倫理道徳に思いを馳せたか、何かしら老いを感じたのか。ともあれ、いったんは劉表に仕え ようとしたものの、儒教道徳に則った君子である劉表は彼を使う術を持たず。となれば、まだ内部が固まって いない孫権か、と見極めますが、黄祖に止められます(そりゃ、数百人ものド派手な一行が通れば目立ちます わね)。 ここで暫くの間くすぶりますが、孫権の江夏攻めの際、なりゆき上、黄祖を守って後拒をつとめたことで孫呉 に名が知られます。蘇飛のはからいで孫呉にわたった甘寧は、直ちにその力量を認められ、黄祖攻めに加わり みごと大功を挙げます。 ※黄祖のキャラがなんとも微妙なところですね。「勇将」「荊州で最高(の武将)」「運だけは強い」。どれ が本当?まぁ、最後は、「事実上の総司令官は蘇飛」なんですけど。 陳舜臣氏の諸葛孔明での黄祖が一番まっとうではあったように思います(孫堅を倒した部下の首を差し出せ ば孫呉もおとなしくなるのでは、という劉表に対し、自分が責を負う、ってなあたり)が…結構、書きよう がありそうです。 前に、どこかで「黄祖は半独立勢力では?ってな」話も聞きましたが… 後半は、諸葛亮が登場。黄祖亡き後の江夏太守の任についたのは…劉表の嫡子・劉K。その経緯が語られます。 親異常に乱世には不向きな人として描かれてますね。
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