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★『宮城谷三国志』総合スレッド★
254:左平(仮名) 2010/01/24(日) 01:36:41 ID:94F5vzQz0 続き。 追撃している、という体裁を整えるためだけの進軍。雍と郿に軍を派遣しておれば、このような事にはならなかった のでは…。それがまた、司馬懿には癪に障ります。 このような状況に諸将は不満を抱きます。勝算のない司馬懿は、その戦意に賭け、攻勢に出ます。…らしくない戦い 方です。 魏軍が攻勢に出た。これを見つめる将、魏延。 彼は、この戦いに先立ち、諸葛亮とは別行動をとって潼関を目指したいと申し出ますが、却下されました。自尊心の 強い魏延に自由行動を許すと、半独立勢力になりかねない、と危惧したためです(ここで董卓の名が出てくるあたり、 諸葛亮の警戒ぶりがうかがえます)。 魏延には言い分があります。天水郡を取ったところで魏は揺るぎもしない。しかし、長安を取ればどうか。中原に蜀 漢の軍が至れば、漢の御代を懐かしむ人々の心を動かすことができるのではないか、と。 かつて劉備は、どれだけ曹操に敗れても、決して屈しなかったではないか。いま、その志をたれが継いでいるという のか。皇帝(劉禅)は成都から動かず、諸葛亮は領土拡張に動くのみ。 諸葛亮を「怯(臆病)」と罵りつつも、その心中には哀しみがあります。「われを知ってくれたのは、ただ昭烈皇帝 (劉備)のみか」。 ともあれ、彼にとっては、眼前の魏軍は壊滅させるべき敵。曹仁、張遼、そして関羽なき今、魏延は恐らく中華最強 の将。その兵の強さも半端なものではなく、魏軍はたちまちにして圧倒されます。 劣勢を見た司馬懿はあっさりと退却し、陣にこもります。巻き添えを食って危い目にあった張郃は激怒しますが、司 馬懿はこれを無視。諸葛亮と魏延の対立は路線対立とでも言うべきもの(双方に理がある)ですが、司馬懿と張郃の それは、どこかすっきりしないものがあります。ここで、長雨。これが、どう影響するか。
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