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★『宮城谷三国志』総合スレッド★
291:左平(仮名) 2010/12/06(月) 01:36:17 ID:???0 [sage ] 続き。 そんな予感のせいばかりでもないでしょうが、司馬懿は、途中(郷里の温県)まで弟と息子を同道させます。温県に おいては、ひとときの休息をとり、旧交を温めます。この時、彼の胸裏には何が去来したのか。 再び司令官の顔に戻ると、軍は北に進みます。幽州に入ると、もうすぐ戦地です。 遼水の対岸には、予想通り、遼東の防衛ラインが構築されていました。守るは、公孫淵配下の将、楊祚と卑衍。もち ろん、この程度のことは想定内です。 司馬懿は、胡遵に兵を授け、南から渡河させます。これに敵が釣られたところで、自身は北から渡河。時間差を利用 した、見事な運用です。 まず、敵に一撃くれてやりました。遼東の兵力は、その殆どがここに集まっているはず。なれば…。司馬懿に迷いは ありません。堅固な防衛ラインには目もくれず、一路襄平を目指します。 楊祚と卑衍は、司馬懿の用兵に翻弄されます。二人には、ここで敵を防ぐという意識が強すぎたため、守るべきもの の優先順位を誤ったのです。 楊祚が追撃を試みますが、これこそが司馬懿の狙い。あっけなく打ち破られます。二人が襄平に帰還した時には、既 に魏軍が迫っていました。 公孫淵は、この迎撃を卑衍に命じます。
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