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★『宮城谷三国志』総合スレッド★
264:左平(仮名) 2010/04/25(日) 21:47:14 ID:???0 [sage ] 続き。 諫言自体は、薛綜以外にも、陸遜等、数え切れないほど為されましたが、ひとり、肝心な人物の名がありません、張昭です。 自己嫌悪に陥っている孫権、これにかっときたのか、張昭の屋敷の門外に土を盛ります。「出てくるな」というわけです。 これをみた張昭も負けてはいません。「あの愚かな天子は、このように正言を吐く臣下の口を閉じさせたのだ」と、こちら は門内に土を盛ります。絶対に自らは出ないという意思表示です。 孫権の方が謝り、土を除けますが、内側からの土に阻まれます。意地の張り合いは張昭の方に軍配が上がりました。という か、ここにきて、孫権は、張昭の存在の大きさを思い知らされたのです。 既に、呉という国の基礎は固まっています。以前であれば常識を超えた臣下が必要でしたが、今や、常識を踏み外さない臣 下こそが必要なのです。張昭は、そのために欠かせない人物でした。 ここは、後難を恐れた息子達が張昭を連れ出したことで和解が成立。内心はともあれ、二人の関係は修復されました。 それを示すのは、彼への諡。「文」という、最高の諡号が授けられたのです。 続きます。
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