★『宮城谷三国志』総合スレッド★
303:左平(仮名)2011/02/27(日) 01:33:17 ID:???0 [sage ]
続き。

さて、そんな中、麒麟が見つかったという知らせがもたらされました。先に、「嘉禾」の発見をもって「嘉禾」と改
元したわけですが、今回は「麒麟」とはせず、自らも目撃した「赤烏」を元号としました。
麒麟が出るような太平の世でもないのに…ということのようですが、臣下の言葉に不信感を持っているような…。

さらに年月は経ち、ついに孫権は六十歳となりました。六十歳を「耳順」ともいいますが、ここでの孫権は、人の、
ではなく、己の心の声に耳を傾けました。「魏に勝ちたい」と。
この頃、魏は幼弱の皇帝(曹芳)と経験の浅い補佐(曹爽)が国の中心となっています。つまり、曹叡の頃に比べ、
隙が生じているわけです。
殷礼という者が、今こそ決戦の時、とばかりに奏上してきたのをみて、孫権は、魏への攻撃を決意します。

しかし、連年の出兵で国力は疲弊していますし、何より、孫権自身が、自ら兵を率いることに疲れています。その
ため、やや中途半端な出兵という感が否めません。
呉軍は、二方面から北上。一方は、皇帝の姻戚でもある全j。もう一方は、学友でもあり信任厚い朱然が率います。

この、朱然の北上が、当時、政治的には逼塞状態にあった司馬懿を救うことになるというのですが、はて…。
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