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★『宮城谷三国志』総合スレッド★
329:左平(仮名) 2011/09/04(日) 02:35:30 ID:???0 [sage ] 続き。 桓範からみれば、余りにも愚かな決断でした。曹爽達は、自らを守るものを、自ら捨て去るというのです。必死に止め ようとしますが、極度の緊張から解放されることにただただ安堵する曹爽達には届きませんでした。 「元候(曹真)はまことに立派なかたであった。…あなたがたは、犢(こうし)のようなものだ」 父祖の功業によって授けられた富貴に浸り、研鑽することのなかった彼らは、百戦錬磨の司馬懿からみれば、まさに犢 のようなものでした。しかし、このたとえは、単に精神の幼さのみを示したものではありません。 洛陽に戻った彼らを待っていたのは… まず、桓範。蒋済が「知嚢」と評したとおり、才智に富んだ彼は、いったんは大司農に復職する予定だったのですが、 城門を出る際の言動(詔であると偽って出た、司馬懿を逆臣とした…等)が咎められ、一転して、罪人として捕縛され ます。もともと、曹爽が降った時点で、ある程度の覚悟はしていたようですが、いったん許されてからのどんでん返し ですから、これはきついですね。 ただ、同じように城門から出た魯芝や、降ろうとする曹爽を諌めた楊綜等はお咎めなしでしたから、司馬懿が、桓範に ある種の危険性を感じたのが主因のようです。 続きます。
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