★『宮城谷三国志』総合スレッド★
369:左平(仮名)@投稿 ★2012/03/04(日) 21:59:36 ID:???0 [sage ]
続き。

姜維が撤退したことで、魏への脅威は、合肥を攻める呉軍に絞られました。しかし、司馬師は、まだ動きません。そう
して、開戦から九十日が経過しました。

魏・呉両軍とも、そろそろ限界に近づいていました。そんな中、守将の張特が、諸葛恪に面会を求めてきました。これ
は、降伏に違いない。そう思った諸葛恪は、しばらくぶりに上機嫌になります。
張特が刺客になることを怖れた諸葛恪は、それについての用心は怠りませんでしたが…。

魏の法令においては、開戦から百日が経過しても援軍が来なかった場合は、将が降伏しても連座は適用されない。自分
(張特)はもう戦うのをやめようと思うが、納得しない兵もいるので説得したい。そんなことを聞かされた諸葛恪は、
ますます勝利を確信します。
しかし、帰還した張特は自らの勝利を(少なくとも、まだ戦えることを)確信していました。諸葛恪は、自軍の損害の
大きさを隠すのを忘れていたのです。しかも、張特が降伏するものと思い込んだため攻撃が中止されました。この機会
を逃す手はありません。張特は、この間に防備を固めました。

張特にしてやられたことに気付いた諸葛恪は激怒し、攻撃を再開しますが、既に戦意を失っている呉軍には合肥を攻め
落とす力などありません。しかも、ここでついに司馬師が大軍を動かしましたから、もはや手詰まり。
諸葛恪は、撤退を余儀なくされます。

続きます。
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