★『宮城谷三国志』総合スレッド★
418:左平(仮名)@投稿 ★2013/03/07(木) 23:02:38 ID:???0 [sage ]
続き。

当初、ゆっくりと都に向かっていた孫休ですが、道中で出会った老人の言葉をうけ、急行します。そして、いよいよ即位。
あのおとなしかったお方が、かくも堂々と…。さすがは皇子であらせられる。側近たちを感心させる変貌を見せます。

かくして即位した孫休ですが、この時点では、孫綝の傀儡でしかありません。まずは、彼らに地位や恩賞をばらまいて、
敵意を抱かれないようにしなければならないのです。
そして、この一点については、孫休は孫亮に勝っていました。孫綝たちは、すっかり安心して、参内するようになったの
です。これは、好機でもありました。
とはいえ、皇后冊立等、孫綝のいうことを聞かないこともありますから、猶予はわずかしかありません。孫休の味方に
なる者がいればよいのですが…

いました。張布です。即位時から、いずれ孫綝と戦うことになるであろう、と覚悟していただけに、両者が結びつくのは
早いものでした。
ただし、主要な地位のほとんどを孫綝たちに占められているだけに、打つ手は限られます。というか、手段のみならず、
時期も限られます。
孫綝を除き、国政を正すのは、詰まるところ、運任せなのです。張布は、死を覚悟しました。

続きます。
1-AA