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★『宮城谷三国志』総合スレッド★
201:左平(仮名) 2008/01/18(金) 22:57:55 ID:PN7pBVAM 続き。 綿竹を落とし、次は雒。守るは、劉璋の子・劉循。賢愚定かならざる人物ですが、彼の守る雒は容易には 落ちませんでした。それまでの進撃が順調だっただけに、ここでの停滞は想定外。龐統は焦り、それが、 彼の命取りになりました。 龐統の死の直接の誘因は、劉備が諸葛亮を呼ぼうとした(そして、その真意が読めなかった)こと。これ からも分かるるように、本作における劉備は、ほんと、掴みどころのない人物です。 現時点で、それを最も良く知る人物は諸葛亮。前回の落ち着き払った姿といい、何かこう、独特な雰囲気 をまとっています。 三国志の物語において、しばしば主人公(格)として挙げられるのもうなづけるところです。 さて、ここで馬超の名が。曹操との決戦に敗れた後、なおも反攻を試みるも失敗に終わると、漢中の張魯 を頼ったのですが、ここにも長くはおられず、氐族の中に入り込んで命脈を保つという状態でした。 とはいえ、その武名はなおも健在。ここで劉備は、彼を取り込もうとします。一体、どうやって…? それはそうと、今回の費観といい、龐統といい、その早逝が惜しまれるところです。病死であろう費観は まだしも、龐統の討死は、後々のことを考えると、やはり痛かったと言えるでしょう(補給に遅滞を生じ させなかったということからもその能力がうかがえます)。 いかに、劉備は全てを―家族をも含めて―捨てられるとはいっても、守るべきものを持ったこの頃に至っ てなお才を失っているのでは、飽くことなく才を求め獲得し続ける曹操との差はなかなか縮まりません。 蜀漢と魏の国力差は、こんなところにも表れている、のでしょうか。
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