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★『宮城谷三国志』総合スレッド★
161:左平(仮名) 2005/06/11(土) 01:12 今回のタイトルは「素志」。 張超を滅ぼし、ようやく兗州平定に成功した曹操は、天子を迎えることを考えます。 ただ、当時の情勢は、まだまだ微妙でした。というか、既に公孫瓚を追い詰め、河北の 派遣を握りつつあった袁紹が選択を誤らなければどうなっていたのか、というところ。 (今回の時点では公孫瓚はまだ生きてますが、もう抜け殻みたくなってます) 当時の彼のもとには沮授という偉材がおり、曹操(とその幕僚達)と同じく、天子の 迎立を考えていました。 しかし、袁紹は聞く耳を持ちません。沮授の意見に反対した郭図を派遣し、天子の周囲 を探らせたのですが、その結果、郭図も天子の迎立に賛成の立場になると、それらの意 見を無視します。 軍事に冴えを見せた公孫瓚との戦いという逆境にあってはそれなりの輝きを見せた袁紹 ですが、ひとたび順境に立つと、緩んできた様です。 彼もまた、己の野望の為に乱世を望みながらも、その器は乱世には向かなかったという 悲喜劇を演じることに…。 そして、今回のラストあたりで、ついに曹操は天子を迎えることになります。この時の キーパーソンは、またしても張楊。呂布とともに篤い勤皇の志を持つ彼ですが、天子の 行く先が見えると、静かに去りました。 …何というか。かなりの大物の雰囲気です。袁氏の二人よりもはるかに大きいのですが …なぜ、これほどまでに野心を持たないのか。むしろ、ちょっとくらい持った方がいい のに、といらぬ心配をしたくなるくらいです。
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