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★『宮城谷三国志』総合スレッド★
330:左平(仮名) 2011/09/04(日) 02:36:11 ID:???0 [sage ] 続き。 曹爽達は、というと、まずは自邸に戻ることを許されますが、謹慎を余儀なくされます。ただ謹慎するだけではなく、 近隣から動員された八百人の兵から監視されるのです。 庭に出るだけでも囃し立てられるのですからたまりません。おまけに、一切の人の出入りが禁じられているので、食材 さえ入手できないという有様。 さすがに、食材については司馬懿からの差し入れがありましたが、こうしている間にも、曹爽達の過去の行状の調査が 進められていきます。 厳しい監視と飢餓への不安に苛まれた曹爽達は、そのことには気づきませんでした。 そして、彼らの破滅のときがやってきました。公物や宮女の横領等、言い逃れようもない明白な罪状が曝されたのです。 しかし、捕縛され、刑場に送られる彼らは、意外におとなしいものでした。あの時、桓範の言うとおりにしたとしても、 勝てなかったろう。ならば、犠牲が少ない方がよい。そんなことを考える彼らは、まさに生贄の犢でした。 さて、これほどの事件となれば、当然ながら、大々的な裁判が行われることになるわけですが、ここで、今でいう検事 役に充てられたのは、何晏でした。何晏は、ここで曹爽達を強く断罪することで己の延命を図りますが、裁判が終わっ たところで、捕縛されました。 追記。 司馬懿の狡猾さと、曹爽の甘さ。今回は、これに尽きるように思います。 ただ、司馬懿の狡猾さについては、曹爽を降すための駆け引きはともかくとして、どこかすっきりしないものがあります。 何晏が曹爽派であることは明らかだったのに、なぜ検事役にして曹爽達を弾劾させたのか。このようなことをする意味が 果たしてあったのか。 何晏の人格の卑しさを白日の下に曝すためであったにしても、彼がここまでされなければならない理由は何か…。
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