短編(?)です。
26:左平(仮名) 2005/01/02(日) 20:28AAS
「どうした!まだ敵の掃討は終わってはおらんぞ!」
「将軍、もう兵馬とも甚だ疲れております。これ以上の追撃は困難です」
「それに、賊が起こったのは代です。それを越えて追撃せよという命は下っておりません」
「そうです。将軍ご自身も矢を受けておられます。傷の手当ても致しませんと」
「いかに言っても、敵は騎馬に長じております。侮ることはできませんぞ」
「…」
省24
27:左平(仮名)2005/01/02(日) 20:29AAS
十四、

しかし、そのわずか二年後の建安二十五(220)年、父・操が薨ずると、いささか事情が異なってきた。
父を継いだ兄・丕が、禅譲をうけて皇帝となった為である。
当然ながら、その弟である彰は、皇族という立場になった。

省19
28:左平(仮名) 2005/01/02(日) 20:29AAS
(分からないかい?まぁ、無理もないな。私は、そなたが産まれる前に死んだからな。そなたの兄の鑠だよ)
(鑠?私の兄でもう亡くなられているのは、長兄だけではなかったのですか)
(知らなかったのかい?我が兄上と丕以外にもそなたの兄がいたって事を)
(ええ)
(そうか…父上は弟達には話してなかったのか…)
(どういう事なんですか?)
省44
29:左平(仮名)2005/01/02(日) 20:30AAS
十五、

考えてみれば、面白いものである。

長子の曹昂の字は「子『修』」だが、彼は父の不倫による油断の為に落命した。
また、父を継いだ曹丕の字は「子『桓』」だが、武において父を凌ぐ事は叶わなかった。
省14
1-AA