第二章 南蛮の愉快な仲間ども
呂 布:そういえば、前回俺の能力値を公表していなかった。
陳 宮:別にいいですよ。武力は最強、くらいで大概が伝わります。
君主 |
呂布 |
三国志中、最強最悪の猛将。古の英雄・李広に比せられ、「飛将軍」の称号を許される。個人的武勇のみならず、騎兵を率いては人離れした強さを発揮した。ただし義理の低さも比類なく、生涯で彼が仕えた君主は、そのことごとくが裏切られるか殺害されている。 |
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武:110(+2) 知:31 政:23 魅:75(えぢた~済み) |
陳 宮:いや…でも、相変わらずコミカルな能力値ですな。
呂 布:武力があればいいさ。孤剣ノ他何ヲカ頼ムベキ……
陳 宮:「Ⅶ」はそうはいきませんよ。「巡察」で、よく民衆に学問の教授とか、政治の講義とか、知的活動を要求されるんです。断っても失敗しても、民忠(掌握度)は落ちますからね。
呂 布:ふん。俺は民に媚びぬ。恥じぬ。顧みぬ。
陳 宮:そんなことを言ってると、モリさんみたいになっちゃいますよ。「誰やねん事件 」って、知ってます?
呂 布:なんだ。
陳 宮:モリさんが首相になったばかりの話らしいですけど、クリントン大統領と会ったんですよね。で、当然シェイクハンドと挨拶がある。
呂 布:……。
陳 宮:そのとき、モリさんは最初に「ハワユー」って言って、相手が何か答えたら「ミートゥー」って答えるように教えられてたらしいんですよ。
呂 布:……。
陳 宮:ところがモリさん、緊張してたのか発音が悪かったのか、第一声が「フーアーユー?」だったらしいんですよ。
呂 布:ぶっ。
陳 宮:まあビルにしてみれば「お前こそ誰やねん」と思ったでしょうね。オブチさん亡くなったばかりだし。
呂 布:で、どう答えたんだ。
陳 宮:いや、そこは百戦錬磨のビルですよ。咄嗟に「私はヒラリーのハズバンドです」って返したんですって。
呂 布:うまいっ。
陳 宮:で、モリさんの答えは、「ミー・トゥー」……。
呂 布:ぶわはははははははははは!!! マジか!?
陳 宮:ま、まあ、きれいに三段でオチてるし、ソースが大スポだったから、たぶんネタだとは思うんですけど。
呂 布:というよりネタであってほしいよな~、同国人として。
陳 宮:仮にも一流大 出てますしね、あの人。でも、「ありえる」って思われてる時点で、首相としてはヤバいですよ。
呂 布:……なるほど。俺様も知力を上げて民にバカにされぬ君主を目指さねばならんわけだな。
陳 宮:お、こっちもきれいにオチましたね。お後がよろしいようで。
呂 布:雑談だけで終わってどうする。
陳 宮:そうでした。でも残り行数すくないですよ。
呂 布:じゃあ、ざっと戦略方針でもたてとこか。
現在、呂布の領有都市は雲南ひとつ。配下武将は4人。兵力は3万ほど金・兵糧共にゆとりあり。
陳 宮:わるくないですね。雲南は都市としては並ですし。それに周りに空白都市の建寧、永昌もありますし。
呂 布:なにより、隣接勢力がチキンの劉璋と士燮だけだ。
こちらがある程度の兵力を有している場合、無理に攻め込んでくる事はないのだ。ただし、国境付近の防備を延々と固め続けられるおそれがある。
陳 宮:しばらく将軍には、南蛮王になって頂きます。
呂 布:あ、それいいな。俺、一度象に乗ってみたかった。
陳 宮:「調教」が無いとムリですよ。言うときますけど、ゲーム開始後のエディター使用は御法度ですからね。
呂 布:つまらん。
陳 宮:とにかく。のんびりやってると劉璋との国力差は開くばかりですよ。もう全君主をCOMに切り替えてますからね。
劉璋陣営は、マイナーとはいえ人材は豊富。閉鎖された僻地でコツコツ国造りをするのを、最も得意とする集団なのだ。
呂 布:じゃあ、今月の目標は「少なくとも2年以内に成都を陥とす!」でいくぞ! ぱんぱかぱーんっ。
陳 宮:なんなんだよ、その「今月の目標」とかファンファーレとか。
呂 布:マジカ…いや、気にすんな。
陳 宮:なんだかな~。
そうこうしているうちに、筆頭(というより唯一の)内政官である張が、ひとりの若者を連れて現れた。
張 :おふたりさん。イキのいいの連れてきました。
???:ひ、ひひ髭っ。き、筋肉っ!髭、ひっ。
呂 布:よすぎだよ。何だよこの類人猿は。
張 :何って、南蛮いちの有名人、孟獲さんですぞ。
陳 宮:おお、そりゃ有名だ。
捕獲第一号 |
孟獲 |
言わずとしれた南蛮王。諸葛孔明に七度も生け捕られた事で有名だが、 のちに蜀王朝の最高監察官にまで登り、董允ら官僚集団を厳格に指導し ていたことはあまり知られていない。本名、ウ族(彝族?)のゾトアオ。 |
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武:80 知:34 政36 魅:68(えぢた~済み) |
呂 布:こいつもユカイな能力値だな。バカ丸出し。
陳 宮:あんたいっぺんこのページの上に戻ってから発言しろよ。
張の通訳により、孟獲の就職の意志が確認される。一人でも多くの武将が欲しいとき、彼の戦列参加は有り難いの一言につきる。
呂 布:おい、髭。どうせなら部下達も連れて来れんのか。火星女王(祝融夫人?)とか象使い(木鹿大王?)とか。
陳 宮:まだ19才ですよ、彼。まあ、他の南蛮武将もおいおいオンステージしてくるでしょうから、彼らを採用しつつ、対劉璋戦に備えて基礎国力を鍛えてゆきましょ。
呂 布:象に乗りたい。
陳 宮:やかましい。
異様に頼もしい蛮将・孟獲を味方につけて、南蛮王呂布は今日もゆく! 痛快読み切り三国志Ⅶ活劇・「後世中国の曙!?」は、いよいよ本格始動します!