うむ!イロイロと面白かった

あたい神戸在住だけど、宝塚観るのは十年以上ぶりくらいかしら? 杜けあき・一路真輝時代に、ママンの影響でTVは見ていたのだけど、実際に劇場で観るのは小学生か中学生くらいのときぶり。

とういわけで、行ってきた(`・ω・´)

 

 

阪急宝塚駅からショッピングモール抜けて大劇場に向かう、いわゆる花の道を通るのだけど、なんだか沿道のマンションとかお店とかの景観がなんとなく「タカラヅカ」ってカンジがしてオサレ。

逆に大劇場は、むかーしの記憶よりも小さい印象。このところサンホラがやたらデカイ箱でコンサート・ライブやっているのに慣れてしまったからと思われる(; ・`д・´)

とはいえ、やはり聖地・大劇場の中は豪奢であり荘厳。

題材のせいだろうけど、古参のファンの姿よりは、圧倒的に若い男女の銀英伝ファンが多いように見受けられた。
といってもヅカファンの掟?に反するような困った子たちは居ないようで、常識の範囲内で楽しげに賑わっているカンジ。あと敬老の日が近かったためか、ウチのような老親づれの、私くらいの世代の家族も多かった。

さて。

肝心の公演の内容なのだけど、途中30分程の休憩を挟んでの2部構成。ぶっちゃけると原作小説の第二巻まで(+外伝)を舞台化した作品です。
原作がそうであったように、綺麗に物語として終了し、かつ次の展開を匂わせつつ幕。

もちろん、舞台向けにだいぶ設定を簡略化しているものの、帝国と同盟、フェザーンの三勢力がシーンごとに次々と新キャラを繰り出すため、銀英伝を全く知らない方にとっては、少し慌ただしいドラマに見えるようです(参考:うちのママン)。
あと簡略化の都合上仕方ないけど、ヤンとラインハルトを唄い上げるコーラスが「宇宙の覇者になるのはどちらだ~♪」みたいになっててワロタ。一介の軍人ヤン准将を英雄譚のコーラスにするのは難しそう…。

とはいえ、銀英伝を知っている人は、思わずニヤリとなるシーンが多く、ちょこちょことギャグ風の演出があるのも面白い。

宇宙艦隊の戦闘シーンはどうなるんだろうと思ってたけど、スクリーンとCG使って意外に頑張ってた(; ・`д・´) CGつてもリアル系の艦船ではなく、アニメ版の布陣図を立体にしたやつ(「新たなる戦いの序曲」の紡錘陣形突入のときみたいなカンジ)。これを大写しにしつつ、群舞と台詞で戦況説明。かなり端折られるため、ここらは原作を知らないと理解するのは難しかったかも。

あと、衣装が凄い!中学生の時初めて銀英伝アニメを見た時、「タカラヅカみたいだなあ」と思った感想そのままに、ヅカアレンジされた美麗衣装!

ちなみに右の赤い女性は、男装のヒルダ。ちゃんと中佐待遇のようす。ちなみに彼女を最初に見たオーベルシュタインの反応が「うぉぅΣ(゚д゚;) 」みたいなカンジでワラタ。

帝国は宮廷劇がメインだけど、同盟もミュージカル風にうまく表現されてたので、いずれも舞台映してましたの。
歌うシーンもそれほど多くはなく、タモリばりに歌劇苦手って方もそんなに胃に凭れなさそう。あと、昔より全体の歌唱力が底上げされてて驚いた、ってママンが言っててました。

 

さて、概略はこのあたりまで。ここからはちょこっとネタバレ含むので、観劇の予定のある方は見終わった後に。

 

物語自体は、前述のとおり小説の1~2巻をベースに、ベーネミュンデ事件を絡めて描かれています。

第一幕はやはりアスターテ会戦から。
ラインハルトとキルヒアイスによって、帝国軍が敵の半数であること、ただし敵が艦隊を分散させているため、個々との戦力差は有利であること、などの状況説明があり、ラインハルトは各個撃破を命令。
登場後30秒ほどで退場するムーア中将とラップ少佐の第六艦隊(´;ω;`)。
いたか居なかったか覚えてないけど負傷退場するパエッタ中将に代わり、ヤンが第四艦隊を指揮してラインハルトと対峙。
群舞とコーラスが帝国と同盟双方のパートに分かれて唄い上げつつ、背景のスクリーンは慌ただしくラインハルトの中央突破とヤンの分割背面展開を映し出し、同じくらい慌ただしくラインハルトとキルヒアイスが戦況を実況解説し、なかなかに忙しい展開。
やがて環状になってしまった両軍の陣形を見つめたラインハルトは、ヤンの勇戦を賞賛する通信を贈り、撤退を命令。

…という具合に、戦闘シーンはわりとあっさりと終わる。

そのかわり、次のラインハルトの元帥昇進と祝宴シーンはさすがにタカラヅカの真骨頂。
きらびやかな宮廷衣装に身を包んだ貴族・貴婦人・高級軍人らがひしめき合う中へ、純白のマントを翻して入場してくるラインハルト。絵になりすぎ。
外戚チート昇進のラインハルトに対し、憤懣やるかたない群臣たちだけど、貴婦人たちは一様に「イケメンだから許す」とか歌っててワロタ。

この間、式典に立ち入る資格のないラインハルトの幕僚団が、所在なげに祝宴会場をうろついてるのだけど、ヴェストパーレ男爵夫人が現れた瞬間、ロイエンタールとミッターマイヤーが「危険信号!」「はやく生贄を差し出せ!」と叫んで、キルヒアイスを男爵夫人の方に突き飛ばして遁走。
んで、この肉食系貴婦人に捉えられたキルヒアイスは強引にダンス会場へ引きずられていく:(;゙゚'ω゚'):

このあたり、「原作を知ってるとニヤニヤできるシーン」ですわねヘ(゚∀゚ヘ)

一方、ラインハルトもブラウンシュバイク公とリッテンハイム侯の娘(皇孫)たちに追い掛け回され、たまたま逃げ込んだテーブルにいたマリーンドルフ伯令嬢ヒルダの手を取って「私にはパートナーが居りますので失礼(棒読み)」と叫んで遁走。

このへん、色々と原作と異なるとはいえ、うまい具合に面白おかしい宮廷劇にアレンジされてて楽しかったーヘ(゚∀゚ヘ) 会場でも笑いが。

こうして運命の出会いを果たしたラインハルトとヒルダは、なんとなく帝国の将来を語り合う事になり、ヒルダも後の摂政たるの片鱗を見せる。ヴェストパーレ男爵夫人から逃げ回っていたキルヒアイスが出くわしたため、邂逅は中途半端に終わるが、なんとなく淡い好意を双方胸に宿しつつそれぞれの道へ。

で、舞台は移り、色々とラインハルトとキルヒアイス、それにアンネローゼの少年少女時代の回想シーンがあって、おおまかに帝国の現在の状況解説が終わる…

というところで帝国ターン終了。

 

一方、同盟の方も、ヤン・ウェンリーがアスターテの英雄としてメディアを賑わせていたが、当の本人は自宅のソファに寝転がり、ユリアン相手にラップの墓参りの日取りを相談している体たらく。

そのとき、戦没者慰霊式典の様子がTVで放映され、国防委員長トリューニヒトを糾弾するラップの婚約者ジェシカ・エドワーズの姿が映る。彼女の身を案じたヤンとユリアンは、慌てて官舎を飛び出す。

そして、ラップの墓地の前で、ヤンとジェシカは再会する。「ぼ、僕はここで!!」とヘンに気を利かせてダッシュで走り去るユリアン。会場爆笑。

二人でしばし士官学校時代の思い出話をしていると、厨二愛国者団体右翼団体「憂国騎士団」の連中が登場!なんと現役の将官であるヤン・ウェンリーをぶっとばしてジェシカを拉致せんとする!!
だが、すんでのところでユリアンが駆けつけて憂国騎士団の気を逸らし、またヤンも軍人らしい見事な格闘術を披露して敵をフルボッコ。見事ジェシカを守りぬく。

ま、まあ、舞台だからっ(;・∀・) ヤンが喧嘩つよくてもいいじゃない!できれば敵をぶちのめすのはユリアンにやって欲しかったけどっ。

などなど、同盟の方は、ヤンとジェシカの淡いロマンスを主軸に展開してゆく。

 

 

さて、帝国パート、今度は宮廷の陰謀劇の様相を呈してくる。

ラインハルトの元帥昇進式典で、1人皇帝に異を唱えて追い出された、かつての寵姫ベーネミュンデ侯爵夫人が、アンネローゼの抹殺を画策。
同じくラインハルトの台頭を目障りに思うブラウンシュバイク・リッテンハイムの両皇婿が、その動きに加担をはじめる。

一方のラインハルトは、幕僚たちに若い将官たちを迎えて元帥府を開府。
さすがに尺の都合上全員は再現できなかったようだけど、キルヒアイスと双璧の他に、ビッテンフェルト、ケンプ、ワーレンとルッツが紹介される。みんな自分のキャラソン持っててワロタ。

さらに、「前の戦闘での逃亡者」としてオーベルシュタインが原作同様に合流。物凄くピカピカ光る義眼にさすがのラインハルトも怯んだ様子。
ちなみに、この時点でイゼルローン要塞は陥ちておらず、チョコチョコっとアレンジが加えられている。

この間も、ペンパルとして文通を続けているラインハルトとヒルダだったり(´∀`*)

それはさておき、ベーネミュンデ侯爵夫人は、いよいよ物理的な手段をもってアンネローゼの排斥を決行。ピストルで襲撃してみたりと決行アグレッシブ。
見かねたブラウンシュバイクやフレーゲル男爵らは、皇帝のワインに毒を盛る陰謀を教唆。
「皇帝が口にする前に発覚し、アンネローゼとラインハルトは皇帝暗殺未遂で処刑される」という計画を聞かされ、ためらいつつもその案に乗るベーネミュンデ。

しかし、これらはひっくるめて、ブラウンシュバイク公の皇帝弑逆の罠だった。
実際に毒ワインは皇帝の口に入り、そのとき同席していたアンネローゼが実行犯として逮捕され、ラインハルトにも官憲の手が伸びる。

が、皇帝危篤のニュースに取り乱したベーネミュンデは、自ら宮中に乱入して犯行を名乗り出、ブラウンシュバイクらの陰謀を暴露するが、結局狂人扱いされて逮捕される。
そんな二転三転の混乱のなか、危篤状態の皇帝が突如ラインハルトをたった一人寝所に呼び寄せる。

ラインハルトと一対一になった皇帝は、アンネローゼを奪い取った件を侘び、「この帝国を奪い、よい国にしてくれ」と、何と国譲りを申し渡し、呆然と立ちすくむラインハルトの前で崩御。

「皮肉なものだ、最大の敵が最大の味方だったとは」と、複雑な表情を浮かべるラインハルト・キルヒアイスであったが、その国葬の準備のさなか、同盟軍の帝国領侵攻作戦が公表され、帝国全体に軍事的緊張感が走る。

いよいよ、同盟軍が帝国の要衝「イゼルローン要塞攻略作戦」を開始するというのだ

――というわけで、このあたり、イゼルローン攻略と、それに続く大侵攻作戦とがセットになって描写されていますのヘ(゚∀゚ヘ)

皇帝崩御に揺れるオーディンの宮廷を後にして、帝国全艦隊を率いて防衛に向かう帝国元帥ラインハルトと、帝国領侵攻軍の一翼を担うヤン・ウェンリー少将。

銀河の覇者になるのはどちらか――という歌とともに、第一幕、完。

 

てなカンジで、とりあえず今日はここまで(゚∀゚) 

 

 

銀河英雄伝説@Takarazuka観てきたよ!!!” に対して1,101件のコメントがあります。

  1. Dichaelnen より:

    Earnestblamn
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