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■ 【考察】Thanatosを読み解く

1 名前:御伽:2009/05/16(土) 18:53:01 ID:+ZTBIeti
2ndCD「Thanatos」の私的考察がまとまったので、綴らせていただきます。

まず最初に、私はちゃんと考察する以前まで、
「真夜中の少女(タナ子)」を「屋根裏の少女(ミシェル)なのだと思ってましたが、別人であると結論がでました。
なぜなら、真夜中の少女は白いキャンバスと絵の具がありません。あったとしたら、「そこに在る風景」で描写として書かれるハズです。
そして決定的なのは、屋根裏の少女には白いキャンバスと絵の具しかありません。
同じ屋根裏部屋でも、描写が異なるため、2人は別人というのが私の結論です。

「壊れたマリオネット」でミシェルのような表現が使われていますが(口づけた首筋に緋い薔薇とか)、それはあくまで表現。
moiraだっていろいろ過去の作品の表現があったり、RomanでもElysionでもありますよね。
それぞれそいうふうに繋がるのは、同一人物だからではなく、{同じ概念だから}使用されていると思います。例えば黒い剣は復讐。
だから「壊れたマリオネット」で、あの表現があるからといってミシェルだと断言はできないと思います。
というか、もしもあれがミシェルだと、これからの私の考察に支障がでるんですよ…(汗

{ミシェルはこの「Thanatos」に出てこない}というのを頭に入れたら、先をお読み下さい。
なお、意見はいつでも受け付けます。


2 名前:御伽:2009/05/16(土) 18:58:31 ID:+ZTBIeti
結論から言うと、

全ては真夜中の少女の幻想。
現実は、ただそこに在るだけの風景。
遊んでいた玩具から幻想を紡ぎ、思いこんでしまった。
自分自身に囚われ続ける、真夜中の少女。

なぜそういう結論に至ったか。
以下から曲の順番に考察していきます。

3 名前:御伽:2009/05/16(土) 19:15:00 ID:+ZTBIeti

「そこに在る風景」

この曲は、何度も繰り返し、繰り返し「そこに在る風景」と言っています。
どうしてそこまで繰り返すのか、それは本当にただそれだけの風景だからです。
そこに在る風景、客観的で傍観的。
人が語れば感情が入り、誤解や嘘が交じることがあるが、これはただそこに在る風景。
これは誰か特定の人が語っているとかではない。ただそこに在る風景だから、そこに主観はない。 

 【─幻想とは詩を綴るような遊戯 タナトスは誰も逃がさない─】
幻想=詩を綴るような遊戯 
幻想という言葉はたくさんでてきますので頭に入れて下さい。
決して 幻想=嘘 ではないです。 幻想=遊戯 なんです。

最初の方の「そこに在る風景…」以外の歌詞、
 【闇へと続く道 虫の音 裸足の冒険者】
 【ランプの薄灯り 軋む廊下 真夜中の少女】
 【屋根裏 埃まみれの小部屋 古びた玩具箱】
 【四色の闇 転がり落ちた玩具 残酷な遊戯】

最初の一行は、「外に出られる」ってこと。
闇に続く道→夜の外
虫の音→外
裸足の冒険者→真夜中の少女自身
そういえば虫の音は「壊れたマリオネット」の冒頭にありますね。

次の行は「外に行く時」のこと。
ランプの薄明かり→明かりがなければ周りが見えませんからね 
軋む廊下→廊下ってことは部屋の外ですよね(廊下って部屋と部屋を繋ぐ道のことですよね?)

次の行からは「部屋の中」の描写。結構そのまんまですね。四色の闇と転がり落ちた玩具→これから続く曲のこと。4つですし。

少し間があって次の歌詞。
 【偽りの玩具 壊れたマリオネット 月夜のナイフ】
 【後悔の玩具 銀色の馬車 吹雪のエレジー】
 【願いの玩具 輪廻の砂時計 星空のポエム】
 【孤独の玩具 珊瑚の城 海底のプリズン】
これはもうこの後に続く曲のことですね。そしてこれが「転がり落ちた玩具」(上記)


真夜中の少女は屋根裏部屋にいて、その部屋には玩具が転がり落ちている。
真夜中の少女は自由に移動はできる。別に屋根裏部屋に囚われてるわけじゃない。

これは嘘も偽りも交じっていない{現実}
少女はこの部屋で、玩具で遊ぶんです。幻想を紡ぐのです。



4 名前:御伽:2009/05/16(土) 19:32:06 ID:+ZTBIeti

さて、この後に続くのは4つ玩具の曲。
私はこれに一つの繋がりともいえる時系列を立て、読み解きました。

順番は
輪廻の砂時計→珊瑚の城→銀色の馬車→壊れたマリオネット

最初に言っておきますよ、これはあくまで少女の幻想。
現実はただそこに在る風景。
部屋に転がる4つの玩具を見て幻想したもの。
来れに関しては、少女の幻想である時系列の説明を終えてからゆっくりと説明します。

まずは始まりと予測する「輪廻の砂時計」から。↓↓

5 名前:御伽:2009/05/16(土) 19:49:24 ID:+ZTBIeti

「輪廻の砂時計」

願いの玩具。星空のポエム。

 【─やがて訪れる朝陽 銀色の馬車が導く ひとつの終焉─】
「やがて訪れる」ということは、まだ朝ではない。ここがポイントです。
 【星屑を集めるように 朽ちてゆく世界で 零れ堕ちるまでの詩を綴る】
星屑→命 
零れ落ちる→死ぬ 
つまり生まれて死ぬまでの詩。
 【美しく咲いてる花も 過ぎ去れば砂になり 静かなる終わりの場所へ落ちる】
生きている以上死は避けられない。無くなってしまう。そして静かな場所(魂の楽園、珊瑚の城)へ
 【煌く星空を詰めた 銀色の砂時計】
銀色=魂ではないかと今思いました。
馬車は魂を運ぶ役割なら、砂時計は寿命かと。
 【苦痛に身を委ねる 輪廻を信じて 微笑んだままで逝く…「私は生きてた」
この「苦痛」は恐らく死の痛みですかね。「生きている苦痛」かもしれませんが、輪廻を…生まれ変わりを信じているため恐らく前者。
少女は生まれ変わると、また会えると信じて逝く。ただ私は生きていた。それを覚えてほしい。

ここからは少女のセリフととれる歌。
 【最期の我侭が 通るならお願い】
 【真夜中に逝くのは 寂しいから嫌だ】
 【出来れば始まりの 朝の光の中で】
 【新しい訪れの 息吹感じながら】
 【笑いながら 歌いながら あなたの腕の中…】
ここは、死んでしまう少女の願い。
輪廻を信じているため、Romanの概念「生まれてくる朝」というのにのっとってる。
…意外と歌詞そのまんまの願いなのかもしれませんね。朝はなんとなく暖かいイメージですから。
{真夜中じゃなく朝に死にたい。あなたの腕の中で逝きたい}←これポイントです。
これが【少女の願い】です。

そしてまた歌の調子が戻りますね。
 【蒼く揺らめいて燃える 最期の焔は】
 【あなたの腕で消える…「私を愛した」】
はい。【少女の願い】の一つ、{あなたの腕の中で逝きたい}がここで叶っていることが分かりますね。
さて、ここで時間帯の説明があるでしょうか?…ないですね。ただ少女が死んでしまったことだけです。
なので、私はこう思考します。もう一つの【少女の願い】の{朝に死にたい}は叶わなかったのだと。

{【少女の願い】は半分叶い、半分叶わなかった。}

これがこの曲の最大のポイントです。


6 名前:御伽:2009/05/17(日) 22:00:36 ID:pCgl741V

「珊瑚の城」

孤独の玩具。海底のプリズン。
珊瑚の城は海底にあるプリズン(牢獄)なんでしょうね。

 【─彼らは待ち続ける 輪廻が砂時計を反転させる瞬間を─】
この珊瑚の城にいる【彼ら】=亡霊(?)たちは生まれ変わりを信じているんでしょう。
 【蒼く冷たい海の中 泡沫の夢を見る】
そのまんまだと思います。海底の亡霊達は儚い夢を見る。そう、輪廻を信じて。
 【忘れ去られた追想は 揺れながら錆びてゆく】
亡霊達の記憶は(または前世)錆びてゆき、思い出せなくなっていく。
 【珊瑚が眠る樹海へと 楽園は堕とされた】
 【扉を護る番人は 石のように動かない】
亡霊達は珊瑚の城へ閉じこめられ、番人は決して扉を開けない。
この「楽園」「番人」でElysionと繋がっているとか考察がありますが、あえてそこは考えないでおきましょう。
 【会いたくて…愛しい人の名を】
 【叫んでも 声は届かない】
 【閉ざされた…城は死者の檻】
 【タナトスは 彼を逃がさない…】
彼ら→亡霊達なら、彼→亡霊(単体) この時の「彼」はきっと来たばかりの亡霊だと思います。
だから愛しい人の名を叫んで抗ってます。囚われたくなかったんでしょう。
けれど、珊瑚の城に堕ちれば、もう逃げられない。タナトスは逃がさない。

「輪廻の砂時計」にて少女が亡くなりました。
その少女の魂は珊瑚の城に堕ちてしまった。
少女も他の亡者達と同じく輪廻を強く信じていたために堕ちてしまったのではないでしょうか?
珊瑚の城はタナトスが支配しているのでしょう。タナトスが奪った魂をこの珊瑚の城に閉じこめておくのではないでしょうか。
そして、タナトスの目に、少女が適った。
少女はタナトスのマリオネットとして、輪廻を許された。そして屋根裏部屋へ…。


7 名前:御伽:2009/05/17(日) 22:25:45 ID:pCgl741V

「銀色の馬車」

後悔の玩具。吹雪のエレジー。
銀色=魂 だと、これは魂を運ぶ馬車になると思います。

 【─衝動という名の忌避すべき悪夢 壊れたマリオネットは誰?─】
 【救いなき世界に生まれ堕ちる者達】
 【その身に絡み付くのは…死の鎖】
 【見えない鎖を繰り寄せ それはやって来る】
 【タナトスの使者は 決して逃さない】
この世界に生まれた人間には死ぬ。その運命からは逃れられない。
死という鎖をたぐり寄せ、タナトスの使者、つまりマリオネットがやってくる。
 【突然の衝動に突き動かされるように】
 【駈け出した母子 追いかけるは銀色の馬車】
 【吹雪の夜の情景 白夜に彩られた悲しい物語…】
死から逃げる母子。それを追いかける銀色の馬車…マリオネット。
ここまではナレーション。つまり客観的視点。
 【吹雪の雪原を 駈けて行く女(ひと)】
 【幼子を抱きかかえて】
 【銀色の馬車は 疾風のように】
 【逃げる影を追いかける】
吹雪の中、母親は幼子を抱き逃げいてます。逃げる影→母子ですね。
 【黒衣の男は凍てついた 蒼く燃える手を振りかざす】
黒衣の男…。タナトスですね。
マリオネットに指示を出した…いや、マリオネットを操ったってことですかね。
銀色の馬車はタナトスの乗り物で、使者であるマリオネットも同席。
 【眩い光に包まれて 目覚めた時には遅すぎた】
 【女が雪原に埋めたのは…鳴呼】
 【愛しい我が子の亡骸よ…】
ここなんですが、確かLostのゆりかごと繋がってるって考察がどっかにあったんですよね。
ゆりかごで子供は最初から死んでいるとか色々ありますが、今回はそれなしです。
 【Never cries, Never moves, Baby is under the snow.】
 【Never smiles, Never grows, Sad song of fate.】
 【Never cries, Never moves, Baby is under the snow.】
 【Never smiles, Never grows, Sad song of fate.】
訳が「もう泣かない、もう動かない、我が子は雪の下
   もう笑わない、もう育たない、運命の悲しい歌よ…」
子を亡くした母親の嘆きですかねこの部分は。

そう、これは後悔の玩具。少女の後悔。
この曲は「珊瑚の城」にて生まれ変わった少女がマリオネットの役目を果たした話ではないかと。
なぜなら「後悔」、過去ですよね。既に起こったことでなければ後悔できません。
この曲に出てくる幼子を殺してしまい、そしてきっと、気づいちゃったんでしょうねマリオネットは。もうこんなことしたくないと。
【眩い光に包まれて 目覚めた時には遅すぎた】という表現はマリオネットが自分の気持ちに気が付いた(目覚めた)という表現だと思います。
母親の嘆きを聞いて、きっとマリオネットは後悔したのではないでしょうか。だから【後悔の玩具】



8 名前:御伽:2009/05/17(日) 23:04:39 ID:pCgl741V
「壊れたマリオネット」
偽りの玩具。月夜のナイフ。
 【─幾度となく繰り返される風景 唯そこに在るという悲劇─】
このナレーションは、もしかしたら少女自身の言葉(もう一人の客観的な自分)とかだったりするかもですね。
繰り返されるということは、何度も行っている。このマリオネットは何度も殺戮を行ってきている。
 【深い虚無の海で 覚醒を待ってる 追憶に揺れるは 懐かしき旋律(メロディー)】
 【意識の彼岸で 「彼女」が目覚める】
覚醒を待っているということは目覚めていない。ある条件下でないと目覚めないということ。
深い虚無の海…「海」と聞いて連想するものがありませんか?
そう、珊瑚の城{海底のプリズン}です。
「珊瑚の城」の考察で、私は少女がタナトスのマリオネットとして生まれ変わったと書きましたが、その根拠がここです。覚醒=輪廻 です。
そして、その記憶には懐かしい旋律が残っていた。この懐かしい旋律とは、輪廻の砂時計です。(ララララララーララーララーのとこ?)
「彼女」は殺戮を行う人物。少女はマリオネットと化します。
つまりこの部分は少女がマリオネットになった過程です。
 【宵闇に躍るは 避けられぬ約束(エンゲージ)】
ここで踊るってのはマリオネットの役目って意味でしょうか。マリオネットの役目からは避けられない。それは輪廻するための条件(約束)
 【同じ動きを繰り返す 壊れたマリオネット】
 【もがいているの? 苦しんでいるの? ここで終わらせてあげる…】
このセリフはマリオネットのもの。(心の声?)もがきながら、苦しみながら生きているの?私が終わらせてあげる。
 【くちづけた首筋に 緋い薔薇咲かせて】
紅い薔薇→血の表現ですねー。勝手な考察ですが、首筋に噛みついてるってことですかね?
ミシェルは考えないでおきましょう。あくまでマリオネットちゃんのことです。
 【月が海に沈むまで その少女は眠らない】
夜が明けるまで、そのマリオネットの役目は終わらない
 【追憶は雨の葬列 泣いてる少女は誰?】
さっきも言いましたが、このマリオネットの追憶は輪廻の砂時計だと推測してます。
輪廻の砂時計で主観となる少女は病気で死んでいます。
死んだら葬式。そう、輪廻の砂時計で死んだ少女の葬式です。
その葬列で泣いている少女…。これはマリオネットの少女なのか、少女の姉なのか。これは分かりません。(誰?と聞いてますしね)
 【黄昏に芽生えた殺意 もうひとりの私】
黄昏の賢者とか連想してしまいがちですが、ミシェルはでてこないということなので無視。
輪廻の砂時計で、死んでしまった少女は「真夜中に死んでいくのは嫌だ」と言っています。「朝に死にたい」と言っています。
けれどその願いは叶わなかったため、悔いが残ってしまった。→「黄昏」という時間帯に殺意。
なぜなら、黄昏という時間帯がもっと短ければ(無ければ)、夜の時間帯を早く終え、朝をもっと早く迎えられたはずだから。
「もう一人の自分」といっているのは、だって、既に{自分}はもう死んでしまってるため。
少女の魂に未練が残ってしまい、二つに分かれてしまったのではないでしょうか。
 【壊れたマリオネットは 同じ動きを繰り返す】
 【唯…タナトスの衝動に突き動かされるまま…】
タナトスの衝動→魂を奪う。 
 【同じ動きを繰り返す 壊れたマリオネット】
 【悲しんでいるの? 泣いているの? お願いもう終わらせて…】
ここでマリオネットの少女は殺戮を嫌がってます。けれど自分で止める事はできない。
なぜなら自分は「操られた存在」だから。誰かに動かされなければマリオネットは動けない。
 【緋い月の雫は 抗えぬ衝動】
緋い月の雫→血? 緋い=血の表現は流石に安直すぎますかねぇ…?
前に【月が海に沈むまで】という歌詞がありましたが、もしも月=命 海=珊瑚の城なら、緋い月の雫=血(命の雫)なのかと思うのですが…。
 【夜の闇に囚われた その少女は眠れない】
夜の闇=タナトス 眠れないということは、眠りたくても眠れないということ。
 【屠る華を捜すように 夜空を舞う蝶は 綻びた瑕を抱いた タナトスの操り人形(マリオネット)】
命を奪う対象を探すマリオネット 綻びた瑕→マリオネットの役目をやめたいという思い。

ここで、なぜマリオネットは{壊れて}いるのか。それは、操り人形という分際で、自分の意志を持ってしまったからです。
「銀色の馬車」にて気づいてしまったマリオネット。
死からは逃れられない。故に例外なく雪原の幼子は死んでしまいます。そこまでは何も変わらない。ただマリオネットの役割をこなしただけ。けれど、その時、母親の嘆きを、詩を聞いてしまった。「もう泣かない、もう動かない…」マリオネットはハッと気づいたように、死の悲しみをここで気づいたのでしょう。
「悲しんでいるの?泣いているの?お願い…もう終わらせて…」
悲しみに気づいたマリオネット。気づいてしまったらもう手遅れ。マリオネットの役割をこなすことにためらいを感じるようになったのでしょう。けれどもう遅い。マリオネットはマリオネット。自分1人では何も出来ない操り人形。
葛藤し続けながら、マリオネットは動き続ける。殺したくないのに殺している。眠りたいのに眠れない。
{操り人形の分際で、操られることを拒む。これはもう壊れているとしかいえません。}

ここでポイントなのは、「壊れたマリオネット」だけが他の曲と違ってまとめの曲であること。
他の3つは純粋に想像してできた幻想。単純に…例えば銀色の馬車の玩具を見て「これは魂を運馬車で…」と設定を作る。
そこに{偽りの玩具}があらわれ、真夜中の少女は全てを繋げて幻想したんです。
この{偽りの玩具}は他の3つのように{玩具}という形ではないんです。だから{偽り}なんです。
なぜなら、壊れたマリオネットとは、死を恐れた真夜中の少女自身だからです。


9 名前:御伽:2009/07/26(日) 21:44:48 ID:ksPpdmzG
以上で4つの玩具の幻想を解説しました。残るは最後の曲。
「タナトスの幻想」
 【─囚われし虚構の城 珊瑚が還るのは始まりの部屋─】
今までの曲の冒頭のナレーションは、それぞれ前の曲の言葉が入るんですね。これは繋がりを表してるのでしょうか?
そのままの意味で捉えるなら、珊瑚の城から転生した先は始まりの部屋→屋根裏部屋ってことですね。
このナレーションのおかげで時系列(上記参照)の説明が完成するわけなんです。が、この曲は玩具ではありません。
 【壊れたマリオネット 銀色の馬車 輪廻の砂時計 珊瑚の城 タナトス】
そこに在る風景を除いた曲目です。感情や主観が入っているものをまとめたんでしょう。(この曲も少女自身の主観がはいってる)
 【全ては少女の幻想 眠れぬ夜の悪夢】
これらは全て少女の幻想。最初にありましたよね、幻想=詩を綴るような遊戯 そう、遊戯なんですよ。
少女は眠ることができないから、玩具で遊ぶことしかできない。ここ、間違えないで下さいね?{眠れない}から{遊ぶ}んです。
 【意識の深層で タナトスの囁く声を聴く】
人間誰しも、{死}について考えない人はませんね?つまりそれはもう意識の奥底で常に意識しているってことなんです。
 【不完全なる願望 恣意に傾く天秤】
少女の願望は輪廻の砂時計。{朝に死ぬ}ことができなかったが{あなたの腕の中で逝く}ことができたから不完全な願望。天秤は、多分生死のこと。
 【現実と幻想に揺れる 少女の境界】
少女の現実は「そこに在る風景」 幻想は「玩具」。現実世界にいながら幻想世界を盲信しているため。
この曲はそんな{少女の境界}に位置する曲だと思います。(玩具でも現実でもないため。)
 【不可逆なる時が 昼と夜を繰り返すように】
 【意識の表層と深層は 鮮やかに配役(キャスト)を入れ換える】
入れ替わるのは、真夜中の少女(現実)とマリオネットの少女(幻想)
 【現実は唯 そこに在るだけの風景】
ここで確実に言いましたね。
 【幻想を映し出すのは いつも私の心】
 【歪な鏡 死の本能 眩暈 駆け巡る衝動】
 【仮面の獣 少女は檻の中】
少女の心の中で、幻想を映し(生み)出す。
仮面の獣が今は分かりませんね…。。。ABYSS??(笑
 【刹那を生きられる程 私は強くもなく】
 【永遠(とわ)を生きられる程 私は鈍くもない】
ここで自分は弱く繊細だと言ってます。生きることを不安に思ってます。
 【私は…唯悲鳴を上げている私を抱きしめる】
 【夜毎 タナトスに抱かれる夢を見ながら…】
少女は銀色の馬車で気づいたんです。そのため、永遠に死ねないことに苦痛を感じる。(眠れない=死ねない)
殺すのは嫌だ…もう操られたくない…壊れたマリオネットはそんな自分の気持ちに気づいてしまった。
気づけばもう苦痛しかない。けれどどうしようもない。マリオネットは操られなければ何も出来ない。操られるために存在している。
 【廻る廻る 悪夢のような鐘の音】
 【その果てに私が待っているのは 銀色の馬車?…それとも】
鐘の音は葬式の鐘ですかね。(Romanの焔とか)自分が今まで殺してきた人達のものでしょう。(または、少女自身の死のイメージ?)
殺戮を行い続けたその後に、(もしくは自分が死んだ時に)、銀色の馬車を待っている。つまり死を待っている。けれど…少女自身それが本当なのか分からない。
 【偽りのタナトス 偽りの輪廻 零れ落ちるまでの詩】
 【私は幻想を重ねながらも生きてゆく…】
{少女はタナトスに操られてなどいない。}→偽りのタナトス
{輪廻を望んで死んでいった前世などない。}→偽りの輪廻
本当は、タナトスは自分自身が死を怖れるが故に作り出してしまったもの。
前世の自分が輪廻を望んで死んでいった少女なんていうのも嘘。
私が死ねるまでの、詩。幻想。つまり生きている限り幻想は続く。
 【廻る廻る 悪夢のような鐘の音】
 【死への途上を辿る仕組み(システム) 生は幻想を生み続ける装置(デバイス)】
死へ向かっていく人生。その人生を生きていくなかで、人は幻想を紡ぎ出す。
生きている以上、幻想を生み出してしまうのは自然の摂理…。少女も例外なく。
 【廻る廻る 終わらない鐘の音…何処かで】
 【タナトスに見つめられているような気がした…】
鐘の音は葬式の鐘。死に行く魂を送る餞(はなむけ)。率直に言えば、死の象徴なのでは?
さっき殺した人達の葬式の鐘の音といいましたが、同時に少女自身の死の意識にもなるんだと思います。
それが頭に響くということは…。そりゃタナトスに見つめられてる気になりますわな。

上記内でも説明しましたが、この曲は{少女の境界}。現実と幻想を揺れる少女の境界。
この少女、境界ということもあってか、ちゃんと何が幻想で何が現実か分かってますね。それでいて分かっていても思い込んでいる。
…誰しもそうですよね、例えば…小さい頃スーパーマンになりたくても現実はなれない。けれど夢を見続けるそんな頃。
少女の心境もそう。分かっているけど、幻想を止められない。
だって、生は幻想を紡ぎ続ける装置なんですからね。

10 名前:御伽:2009/07/26(日) 21:59:59 ID:ksPpdmzG
さて、アルバム内の曲目は全て解説しました。
一度簡単にまとめてみましょう。
もしかしたらいままでのと矛盾するものがあるかもですが、こちらの説明が私の解釈に一番近い(私が誤字脱字などしてなければ;)

現実→「そこに在る風景」
境界→「タナトスの幻想」
幻想→玩具(+タナトスの幻想)
   少女は輪廻を信じて一度死んで、珊瑚の城へ堕ちてしまう。
   しかしタナトスのマリオネットになることで、屋根裏へ生まれ変わる。
   銀色の馬車に乗り、雪原にて殺戮を行い、母親の嘆きを聞き後悔し、殺戮にためらいをもつ。
   けれどマリオネットであるため、タナトスに操られる限り殺戮は続く。少女は葛藤する。

少女は、死を怖れていた。それは人間ならだれしも意識すること。
ただ、少女はあまりにも怖れていたため、タナトスという存在を作り出してしまった。
夜はタナトスの支配する世界。そう思いこんでしまったため、夜に睡眠をとることも怖れてしまった。
怖くて眠ることができないため、朝が来るまでの時間、部屋に在る玩具で遊ぶ。そして幻想を紡ぎ出す。
最初は玩具同士に繋がりはなかったが、自分自身を幻想世界に組み込むことで、玩具同士を繋げた。
そして今も、幻想しつづけ、タナトスに怯えている。


11 名前:御伽:2009/07/26(日) 22:09:17 ID:ksPpdmzG
…まとめてみると結構すっきりしますね。
ちなみに、私の解釈の根拠は、picomagicの「タナトスの幻想は終わらない」で、はっきり言っているからです。
今までの私の解釈をちょっと頭に入れて歌詞を読んでみると、結構あてはまるんじゃないでしょうか?
 【冷たい月に導かれるように眠れない夜が訪れる】
 【そんな時はいくつかの死を幻想して過ごす】
 【私は死ぬのが怖ろしいのだ…】
 【何故 私は此処にいる?】
 
 【明日突然私がいなくなったとしても】
 【何事も無かったかのように機能してゆく】
 【私はこの世界が怖ろしいのだ…】
 【何故 私は此処にいる?】

 【生きているから哀しいのか…】
 【死んでゆくから哀しいのか…】
 【殺す為に生きているのか…】
 【殺される為に生きているのか…】

 【生きているから笑うのか…】
 【死んでゆくから笑うのか…】
 【殺す為に生かされているのか…】
 【殺される為に生かされているのか…】

 【黒の歴史…死の幻想…喪失の詩…】
 【光溢れる夏には新しく歴史が生まれ変わるというのに】
 【未だタナトスに抱かれる幻想は終わらない…】

 【見ている…見ている…見ている…見ている…私を…私を…私を見ている】
 【…見ている…見ている…見ている…見ている…】
 【嗚呼…タナトスは今も何処かで私を… …私を見ている…】

もうこれが答えと言ってもいいですね。もうこの曲の解説はいいですよね?

つまり、
死が恐ろしい少女が、それ故にタナトスという存在を作り出し、そしてマリオネットという幻想の自分を作り出してしまい、結局は自分自身に操られている。
自分の過去すら幻想で、操っていると思いこんでるタナトスも幻想で…幻想は全て自分が作り出してしまった。

現実は、ただそこに在るだけの風景。
遊んでいた玩具から幻想を紡ぎ、思いこんでしまった。
自分自身に囚われ続ける、真夜中の少女。

それがこのThanatosというアルバムなのだと、私は解釈しました。

以上が私の【考察】Thanatosを読み解く でした!(やっとまとまった…;
何か質問や意見など、「私はこう思う!」な解釈などありましたら、以下ご自由にどうぞ。

12 名前:名無しさん@名も無きローラン:2010/12/21(火) 15:25:23 ID:SrmcRnAX
「タナトスの幻想」にある【仮面の獣 少女は檻の中】と言う歌詞を見ると
ミシェルの方でもたびたび出てくる檻と言う単語と重なる・・・

ミシェルが実父を殺害した最初の事件じゃなくて
養父に引き取られる二番目の事件の間の話という解釈は無理やりだろうか


 【明日突然私がいなくなったとしても】
 【何事も無かったかのように機能してゆく】
 【私はこの世界が怖ろしいのだ…】
 【何故 私は此処にいる?】

と言う歌詞と
ミシェルの手記である

檻(Cage)の中で咲き乱れ 枯れ朽ち果てる前に
愛(Amour)を失くしたこの世界に… 捧ぐ…お別れの挨拶(Au revoir)

の【愛(Amour)を失くしたこの世界に…】の部分が繋がってるような気がする

13 名前:名無しさん@名も無きローラン:2011/01/20(木) 01:15:34 ID:PoLLnu/0
いっぱい書いたね。
でもなにがなんだかわからないよ。

14 名前:紅絹:2011/02/01(火) 22:47:29 ID:k/PjbHEI
私もミシェルとタナ子は別人だと思いますが、何となく似たところがあるので関係はあるように思えます。

『屋根裏の少女』で「右手に神を左手に悪魔を宿した」とありますが、私はミシェルがこの時キャンバスに描いた物を現実にできる、もしくは幻想世界を創る事ができる能力を得たと考えています。
『屋根裏の少女』は黒の歴史が紡がれる以前の話、「零の地平線」なのでこの後に殆どの地平線の物語がミシェルによって描かれた幻想世界ではないかと思います

タナ子は『屋根裏の少女』でミシェルに描かれた「お友達」なのではないでしょうか。
だからミシェルと共通点が多くあるのではないかと思っています。

まだまだ矛盾点や謎は多いですが以上が私の考察です。


15 名前:名無しさん@名も無きローラン:2011/02/02(水) 00:42:27 ID:vAhnQ8tu
すみません。「零の地平線」というのがあるのですか?あまり見聞きしたことがないもので><
あと、なぜ「右手に神を左手に悪魔を宿した」から「キャンバスに描いた物を現実にできる、もしくは幻想世界を創る事ができる」
に繋がるのかよくわかりません><
Thanatosをもっと理解したいので、お願いします。

16 名前:名無しさん@名も無きローラン:2011/03/20(日) 00:33:38 ID:75WaY8qp
pico magic reloadedの『...reloaded』の歌詞を見れば零の地平線の意味が分かると思いますよ

17 名前:名無しさん@名も無きローラン:2011/09/20(火) 01:03:25 ID:00h7OZKz
Thanatos いいよね。Moira, Marchen とは違うシンプルながら美しいメロディーに心酔。

18 名前:投稿 ★:2013/10/14(月) 12:11:37 ID:AqcGdpDl
とても分かりやすいですね。

他の地平線との繋がりは別としても、Thanatosの物語はこうなんじゃないでしょうか。

19 名前:投稿 ★:2014/10/04(土) 10:43:25 ID:6nW6nu07
ここって個人スレじゃないよな?

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