というわけで前回の続きから!

劇場版ストライクウィッチーズの強烈なネタバレなので、まだご覧でない方は、劇場版見るか円盤発売をお待ち下さいませ(;´Д`)

 

 

 

精強を以て鳴る第101空挺師団、登場と同時に壊滅! 

さて一方、ネウロイの猛攻にさらされているガリア駐留の連合国軍各戦線。朝に始まった僅か数時間の攻撃で、かなりの大打撃を被っていたようす。


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このへん、こちら側で言う「ラインの護り」作戦、いわゆるアルデンヌ攻勢が下敷きになっている事は間違いなく、ライン川を地下から突破したネウロイの大群は、南北数百キロに渡る長大なエリアへ一斉に侵攻を開始している。
ただ、史実(?)と異なり、攻撃の主体は航空ネウロイによる地上攻撃だ。そのぶん侵攻のペースは早まり、わずか半日でバストーニュが包囲されるという事態に陥っている。

となると、襲撃当日になってバストーニュに回せと言われた101空挺師団は、到着するや否やネウロイの大火力に晒され、ほとんど一方的に袋叩きに遭ったんじゃないかと予測される。
劇中、「E中隊」のこもるタコツボがネウロイのビームで消滅するシーンがあるが、アレって…(´;ω;`)

一応、(デジタル)ハリウッド版の動画では、「既にあの一帯に点在していた101各部隊がバストーニュ近郊に環状展開した」という脳内設定を元にお送りしております(ヽ'ω`)

  

脳内設定といえば、リベリオン第8軍団と共同でカールスラントの機甲軍団もアルデンヌ各所に出張っていて、KTもパイパー戦闘団的な精鋭部隊所属と妄想。そういえばあちらのパイパーはやはり陸戦ウィッチなのかしら。

そんなわけで、大攻勢開始の9月4日()当日に現地に急行して、わずか数時間でフルボッコにされた挙句に「もう撤退しましょうよ…」と涙目になっている101空挺師団があまりに気の毒なので、動画では劇中に無かった「NUTS!」ネタを追加(´;ω;`) ちなみにあのへんの音声はバンド・オブ・ブラザーズとパットンとバルジ大作戦から。

  

小説版でもマコーリフ准将が気炎を吐いてるけど、あれ部下に言ってるのよね…部下カワイソス(´;ω;`)

 

姫様キタアアアアアアア━ヽ( ゚∀゚)ノ┌┛)`Д゚)・;'━!!

劇中、ある意味一番の盛り上がりを見せた「モタモタしている奴は飯抜きだ!」のハインリーケ(略)ウィトゲンシュタイン少佐!!!さっきみんな上がって行きました!!!

直後に「あなたも上がって」とツッコミを入れられるお姿はまさにプリンツェシン!!関係ないけどプリンツェシンって姫って意味だからプリン姫ってサハラ砂漠的な表現よね!

冗談はさておき、セダンのA部隊から出撃していったウィッチはチラッとだけ映るシーンで3人。たぶんA部隊戦闘要員はあれで全員。「メシ抜きだ」のセリフも、皆の出撃の最中の檄みたいなもので、ウィッチ以外の基地要員も含めていたんじゃないかと。

  

その中でも一応痛機化したのは我らが庶民派アイドル邦佳ちゃん。姫様から貰ったbf109Kのバイオレットモデル(ヽ'ω`) 本当、なんで欧州の陸軍に疾風まわってないのかしらね…まあ補給の都合上カールスラント純正ユニットの方がいいのだろうけど。

それにしても、同じ部隊同士、おまけに魔導針を持つナイトウィッチがいながら、全く連絡がつかなくなるという506統合戦闘航空団の脆弱さは、お話にならない。
そもそも、506の主要任務はガリア防衛であり、そのためにカールスラント国境付近の要衝、セダンとディジョンに陣取っているというのに、結局ネウイロイの攻勢に対しては、局地的な防空に徹したのみと思われる。
游撃任務という名目で各地にウィッチを分散させていた501の方が、危急に際して迅速に集結・反攻を行えたという事実は、連合国司軍令部にとって醜聞に類する事態だ。
もちろんグリュンネ少佐が責を負わされる話ではないだろうけど、A部隊とB部隊の連携、というかガリア東部方面の防衛を今後どう運用するのか、重大な課題が浮き彫りになったと言えるだろう。

当面、AとBの架け橋となりうる我らが黒田中尉殿の活躍に期待せざるをえない。そして姫様やプレディたちが「これだから扶桑のウィッチは…」と苦笑する風景が見たいものである。

 

誰か応えて! 宮藤少尉を助けて!!

さて、いよいよ物語はクライマックス(´;ω;`)

地上では、「潜望鏡」を失って潜航を諦めたらしい超大型ネウロイが、大地を割って地上へ出現。
数百あるいは数千単位の小型ネウロイをいっせいに発進させ、一挙に戦局を決するべく動いたようだ。
あれだけの数の小型ネウロイが襲撃すれば、人類の地上軍などひとたまりもないだろう。

一方、その潜望鏡型ネウロイと相打ちの形で致命傷を負った芳佳さんを助けるために、同じく重症の服部静夏は、ボロボロの紫電改ユニットを履いて再び空へ。
静夏が芳佳さんにインカムを付けて去ってゆくシーンは、一期の赤城を彷彿とさせる。そういえばあのインカム、ウィッチ同士の交信で使う場合が殆どだけど、魔法力でも込められているのかしら。

それにしても、芳佳さんの容態は酷い。脇腹からあの出血では内臓に達している傷もあるだろうし、全身いたる所が骨折しているはずだ。そもそも頭から落下しているので頚椎周りも危ない。まさに即死していないほうが不思議なくらいの重態だった。本格的な救命手術を施さねば長くは保たないだろう。

静夏は通信妨害を受けないポイントを求めて、高く高く空へ。空を覆い尽くす数えきれない魚雷型ネウロイに取り囲まれ、一方的にビームを撃ちまくられながら、最後の気力と魔法力を振り絞って雲海の上へ。

    

 

そして涙ながらに絶叫する。「お願い…だれか宮藤少尉を助けて!」

天城の時からのわだかまりも、懊悩もなく、間もなく失うであろう自分の命もなく、ただただ、宮藤芳佳を助けてと叫ぶシーン。

だがこの絶叫もまた、戦場の一ノイズとしてかき消される微細な通信波でしかなかった。

 

――ところが、ここに一つの奇跡があった。

わずか十数キロの圏内に、世界最強のナイトウィッチ、強力なレーダーと通信能力を持つハイデマリー・シュナウファー少佐が、501の仲間とともに到達していたのだ。

彼女の魔導針は、静夏が発した通信をキャッチした。

そしてノイズをクリアにし、音声を増幅調整した上で、全世界へ中継を開始する。

 

 
『通信捕捉――送ります』

 

 

 

劇場版ストライクウィッチーズの大見得

 

さて、自分にとっては、この劇場版ストライクウィッチーズのカタルシス全てが、このシーンのハイデマリーさんのたった二言に凝縮されているように思えている。
これまでの一時間ちょっとのドラマも、ここから先のドラマも、最後の空戦も、すべてがこの二言のためにあったのだと、つくづく思う。

劇中、一番最初のシーンに登場し、そして最も劇的に転換するこの局面で、最も重要な役割を担ったハイデマリー・W・シュナウファー。劇中、決して目立つ役どころで無かったにせよ、自分の中では、ある意味で主役に匹敵するキャラクターだったのでは、と感じてやまない。

もうここまで語ってしまえば、残りまで語るのは野暮というモノだが、どうせならスタッフロール以外は浜村淳ばりにネタバレしたいのでもう少し続けます(ヽ'ω`)

 

 

宮藤芳佳復活ッッ!!!宮藤芳佳復活ッッ!!宮藤芳佳復活ッッ!!!

服部静夏の発した救援信号を受けた501メンバーは、宮藤の姿を求めて一斉に探索を開始する。

ニコ生で放送された劇場版トレイラーの最後の方のコマ送りシーンて、ここのだったようす。あのときはエイラだけ背景が夜に見えたのだけど、実際はカタパルト発進を隠すための光源演出だったみたい(;´Д`)

さておき、皆が口々に芳佳へ呼びかける。「無事か!?」「どこにいるの!?」「返事して!」
劇場中が、いっせいに涙をすする音、頬を拭う気配でザワザワとなるシーンだ。

その声に答えるように、芳佳は、血まみれに損傷した身体をよろめかせつつ、自分の脚で立ち上がり、呟く。

(私、行かなくちゃ――!)

次の瞬間、白く輝く巨大な魔方陣が芳佳の身体を中心に顕現し、数キロ先から遠望出来るほどの光芒を天空へ向けて噴き上げた。

芳佳の身体に宿った魔法力は、あるいは喪失以前よりも強大なものなのか。

致命傷と思われた傷は殆ど瞬時に完治し、それどころか服にべったりこびりついていた血痕まで綺麗に無くなり、代わりにウィッチの証明である使い魔の耳と尾が姿を現す。
というか今思い出したけど、豆柴の九字兼定ってしばらく消えてたのかしら。ウィッチが魔法力を失った時、その使い魔がどうなるか、興味深い話ではある。

芳佳のバカでかい魔方陣は、さらに拡大を続け、周辺の小型飛行ネウロイを一掃し、静夏を包囲していたネウロイを怯ませ、小説版の記述によれば超大型ネウロイの艦体にもダメージを与えたという。

天へ立ち昇る光の柱を目印に、いっせいに進路を転じる501のウィッチたち。

皆が口々に、宮藤の復活を信じられない、と叫ぶ中、シャーリーの放つ一言が強烈に印象に残っている。

「あいつ、やりやがった!!!!」 

 

あれ? なんでシャッキーニいるの?

ところで、ヴェネツィアからサン・ヴィット近郊までは、直線距離で1000キロ近い。おまけに途中、急峻なアルプスを超え、ヘルウェティアを通過して飛んでこなければならず、パ・ド・カレーから駆けつけるのとはわけが違う。

また1000キロという長大な距離を飛行して全力空戦(して基地へ帰還)できる戦闘脚など数えるほどしかないだろう。扶桑の零式をはじめとする艦載用か、渡洋作戦を前提に設計されたモデルくらいか。シャーリーの履く傑作ユニットP51Dであれば、1000キロ程度どうということもないだろうが、ルッキーニのG55系では辿り着いた途端に燃料切れを起こすだろう(赤ズボン隊秘め話CDによれば)。

いや、問題はユニットの航続距離ではなく、航行時間だ。1000キロを飛ぶとなると、当然半日近くを延々と飛び続けることになり、ウィッチの体力・魔法力を著しく損耗させてしまう。ましてやアルプス越えを前提とするなら、高度も相当高く取らなければならない。
実機換算でも納得いく状況を捻り出すとすれば、勝手な想像だが、この前日の9月3日()くらいに、二人はガリアを目指して先発していたのかもしれない。タイミング的には、ちょうどディジョンあたりで芳佳と合流できるくらいになるだろうが…。

まあ、サーニャが一晩中飛び続けている事を考えれば、あまり航続距離は深く考える必要はないかもしれない。当日の9月4日()の朝に出発すれば、同日午後には辿り着けるだろうし、多少ルッキーニがヘロヘロになるくらいで、何とか空戦も可能なのだろう…と思う。

 

扶桑の海軍はデタラメだ!!

一方、芳佳の魔方陣の強大さを認識した無数の飛行ネウロイは、静夏の包囲を取りやめ、一斉に芳佳へ向けて殺到する!

と、次の瞬間、嵐のような対空弾幕が横合いからネウロイ編隊に叩きつけられ、わずか十秒ほどの斉射で芳佳の上空一帯を制圧してしまった。

「砲撃!? どこから!?」

皆が目を瞠る中、悠然とライン川に姿を表したのは、鬱蒼たる森の中にあって場違いこの上ない、超弩級戦艦の艦影。

さすがのカールスラント組も、これにはドン引き。

いくらなんでも全長263メートルのバケモノ戦艦が、ライン川を300キロも内陸へ遡上してくるとは、誰も想像しなかったに違いない。

川幅だけ見れば侵入は十分に可能らしいが(水深はもう(゚ε゚)キニシナイ!!)、問題はところどころに破壊されたまま放置されている橋梁の残骸と、蛇行地点の存在だろう。
このへんは、杉田艦長らの神業的操舵の宜しきを得て、なんとか突破したのだろうが、乗員にとっては下手なジェットコースターよりもスリルのある操艦だったに違いない。

おまけに、左舷側は常時、ネウロイが「容赦なく襲ってくる」支配地域に直面し続けている。まさか最大戦速でライン川に突入したわけではないだろうから、洋上での巡航速度16ノット(時速30キロくらい)から考えても、最低でも半日~一日はその状態だったはずだ。サーニャ・エイラという二人のエースウィッチと合流しているとはいえ、一同の緊張たるや計り知れないものがある。

 

 

そういえば何で大和とエイラーニャがここに?

遡ること数日。
ペテルブルグを出発した二人が、寒気を避けて雲の下へ降下したとき、霧の中に浮かぶ巨大な影と遭遇する。
これがまあ、極秘任務で北海からバルト海へ向かっていた扶桑の戦艦大和だったわけだが、そもそもなぜアドリア海に墜落したはずの大和が、たった二ヶ月で普通に北海を航行しているのか。

このあたりは、コンプリートファイルの書き下ろし小説が詳しい。
おそらく着底の瞬間はまだ艦体構造の大部分がネウロイ化した状態で、大破を免れたか、壊れた端から自己修復でもかかっていたのだろう。ネウロイや501部隊の攻撃によって破壊された上部構造物も修復されていたようだし、見た目ほどダメージは酷くなかったようだ。

坂本少佐は、この件について「遣欧艦隊附特命全権武官」なるたいそうな肩書き与えられ、上官である杉田大佐ですら部下のごとく扱き使える立場にあった。
もっさんは旧軍お得意の「とにかくやれ」で大和の修復を厳命。
命令を受けた扶桑の技術者達は、アドリア海から地中海へ、地中海からジブラルタル海峡を経て大西洋へ、大西洋からブリタニアのポーツマスへ、艦を曳航しながら工作艦と浮きドックで修復を続けるという突貫作業で、8月半ばには自力航法可能な状態までこぎつけている。

何しろ、もっさんは扶桑海軍司令部より与えられた権限に見合うだけの、「目に見える戦果」というノルマが課せられていた。
ポーツマスでの大規模改修を終えるや、いささか性急な気もするが、大和は9月初頭には艦内修復を続けながら北海へ向けて出向している。

もっさんの構想では、大和はバルト海に入ってリバウやペテルブルグなどの軍港に繋留。そのままオラーシャやカールスラント方面内陸部の地上ネウロイ群へ向けて、アウトレンジから砲撃しまくるという、海上要塞砲としての運用を想定していたようだ。

いつも航空ネウロイにボコボコにされているためイマイチ存在意義のわからない海軍の大型艦艇だが、海上での艦隊決戦の起こり得ないこの世界においては、陸上ネウロイに対する浮き砲台群という運用が、元来あるべき姿であることは言うまでもない。
よく戦艦一隻は数個師団相当の火力を持つと言われるが、40キロという長大な射程距離を誇る大和級戦艦となると、ネウロイにとっても咽喉に突きつけられた匕首となりうるだろう。

坂本少佐の指揮のもと、杉田大佐を艦長とする大和はパ・ド・カレーを横目にしつつもドーバーを通過、北海を目指した。
これが、おそらくは芳佳たちを乗せた遣欧艦隊が到着する9月2日()の、1~3日前くらいであったに違いない。あの接触事故による遅延が無ければ、案外あっさりと合流できていたかもしれないタイミングだ。
 

で、エイラーニャに話を戻すが、まず地図のおさらい。


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二人のスタート地点は右上のペテルブルグ。ネウロイの支配地域を避けるため、バルト海北岸のバルトランド沿岸部上空を経て、左下のベルギカを目指したはずだ。
距離からして、途中で宿泊している可能性もある。
そしておそらくネーデルラントのハーグやアムステルダムあたりで海面近くまで降下。たまたま通りかかった大和と遭遇…というルートと思われる。

何しろ、エイラがセリフではっきりと「宮藤のやつ、ガリアにいるんだろう?」と言っている。つまりこの時点で9月2日()以降という事が確定している。
そしてコンプリートファイルの小説だと、大和の坂本少佐に会うや、「宮藤が危ない(かもしれない)」と占いの内容を告げ、坂本少佐は迷うこと無く艦を反転させ、ライン川への突入を命じている。

この時点では、まだアルデンヌ攻勢がはじまっておらず(文庫本小説版だと攻勢が始まってからの反転だが、さすがに無理がある(´レ`;))、大和の他の乗員にとっては「なんでそんな無茶を…」と辟易されたであろうが、結果として坂本少佐のこの果断な反転命令が、欧州方面の人類連合軍にとって、決定的な布石となるのだ。

もっさんマジ扶桑の宝。

 

 

「私、還りたいの――みんなの居る、あの空へ――」

さて、その坂本美緒少佐は、これあるを予測して、既に芳佳への手土産を零式水上観測機に搭載していた。
ウィッチとして空を飛ぶことは出来ずとも、パイロットとして空を飛ぶ事は十分可能だ。さきほどの大和の正確な砲撃も、少佐による正確な観測あってこそのものだったようだ。
 

※零観がないので二式水戦で代用(ヽ'ω`) 

501の面々が群がるネウロイを次々と蹴散らし、少佐の駆る零観ため、一直線に道を切り開きはじめた。
あれほど静夏が苦しめられた魚雷型ネウロイの大群を、501のメンバーはまるで一触にすら値しない風情で、一度に何十という単位で粉砕してゆく。あまりのレベルの違いに、呆然とするしかない静夏。

やがて、ネウロイにとっての血路は、地上で見守る芳佳の頭上に届く。坂本少佐は、魚雷よろしく芳佳のそばへ巨大なポッドを投下。

「宮藤!受け取れええ!!」

その中身は、ヴェネツィアで大和とともに回収されたストライカーユニット、震電試作機であった。
芳佳は震電に歩み寄り、語りかける。
 

(――お願い、もう一度飛ばせて…。)

6翅の呪符という、芳佳以外では起動すらままならない強力な魔導エンジンと駆動系の魔法回路は、芳佳の膨大な魔力を受け入れ、スムーズに回転をはじめる。
 

「発進!」

芳佳の掛け声とともに、再び彼女を乗せて大空へ駆け上がる震電。

高々度迎撃用に開発された機体は、強烈なトルクであっという間に芳佳を仲間たちの待つ空へと運ぶ。

大切な人を出迎えるリーネ。

空中で手を取り合う二人。もう二度と、ウィッチとして空で抱きあう事は無いと思っていたのだから、二人のこの時の感激たるや、察するに余りある。

そしてこれがTVシリーズ本編中であれば、ネウロイもそんな二人をしばらく遠巻きに眺めているだけなのだが、いかんせんコアの無い小型ネウロイにはそんな不文律が通じない。ごく普通に空中で抱き合おうとするリーネ・芳佳へ向けて殺到する。

無論、そんなルール違反を許す劇場版ペリーヌさんではない。

大喝のもと、ネウロイの一群を瞬時に制裁する。

※わからない人のために解説すると、もともとラジオウィッチーズでペリーヌの中の人が「一度、味方のピンチのときに『間に合えーっ!』て叫んで助けたい」という旨の発言をしたため、今回、かなり無理やりな形でこのシーンがねじ込まれたものと思われる(´レ`;)
いつにないネウロイの空気読まなさと、言うほどピンチでもないのにペリーヌさんが必死なので、みゆきちも後から「なんか違う…」とか言ってたような。

 

 

お前は、守りたいんだろう!

さてさて、長々と続いた雑感書き下ろしも、いよいよ最終編であります(;´Д`) ここまでお目通し下さった皆様、お疲れ様でありました。

無事、震電とともに大空へと帰還した芳佳。出迎える501のメンバー達。
みんな口々に、芳佳が再び飛んだことへの質問攻めだ。
やはりここでも、シャーリーの感想が印象的だ。
開口一番、「面っ白ぇええええ!!」と目を輝かせているのだ。さすがエンターテイナーの国リベリオン、ストレートな反応が心地いい。

そしてお姉ちゃんが、二丁持ちのMG42の片割れを宮藤に手渡す。

「お前は、守りたいんだろう!」

このシーン、一期の第三話、負傷したバルクホルンを懸命に治癒する芳佳が、「守りたいんです!」と叫んだ場面と見事に連動する。
あのとき、バルクホルンは破損したMG42の代わりに、芳佳の99式機関銃を手に飛び立っている。

今回は、芳佳がバルクホルンの銃を受け取ったのだ。再び、みんなを守るために。

ちなみに、この「守りたい」というセリフ、一期二期とも芳佳は盛んに叫んでいるのだが、劇場版では、ほとんど口にしない。
そもそも「守りたい」と思った瞬間にはもう守っているのが劇場版芳佳さんの行動原理とも言えるが、魔法力を失った芳佳だからこそ、自分に出来る最大限の方法でもって、一人でも多くの人を救おうとする、強い強い「一般人」になったわけだ。
芳佳は、もう誰かを守るために魔法力を必要としない。
脚本チームの座談会で、芳佳が魔法力を取り戻す理由は「守りたい」ではなく「還りたい」であるべきで、そんな物語になるように色々と心を砕かれた経緯も書かれている。

それらを経た上で、バルクホルンは芳佳へ改めて問うたのだ。
 

 

フォーメーションJ(ユリウス)!

一同の会話が一段落したところで、地上へ先端部(?)を付き出していた超大型ネウロイが、傲然とその全身を晒して飛行を開始する。
Uボートと「最近の自動車」をモチーフにしたというフォルムの艦体は、ざっと見て全長数百メートル。大和もかくやという巨大さだ。

ミーナ隊長の号令一下、芳佳を加えた501のメンバーは、一糸乱れぬ見事なまでの編隊攻撃を開始する。
第一期の時から指摘されていたけど、こうやって501が総攻撃を加えるシーンで注視すべきは、一人ひとりクローズアップされるズボンのカットではなく、編隊それぞれの動きだ。

彼女らはたいてい大きく二隊にわかれ、左右から攻撃を掛けるのだが、一隊は横腹めがけて斜めか直角に突っ込み、大火力を叩きこんで一航過する。もう一隊は敵の進路に沿って攻撃しながら並走し、やはり敵の下方へ離脱する…などと、役割を分担して攻撃を仕掛けているのだ。
これは大型爆撃機に対して攻撃を加える際の編隊機動とも言われるし、また大型艦船に対する雷撃の機動がモチーフになっていることもある。

こうして対空火器を制圧しつつ、ネウロイのボディに痛撃を加え続ける501部隊。
だが、坂本少佐の魔眼も無く、コアを探り当てるのは相当に骨の折れる作業だ。ウィッチたちの使う火器は、魔法力で敵の修復能力を減殺出来るとはいえ、大型ネウロイ相手では火力はそれほど強くない。

だが、それを見越しているのは坂本少佐だ。彼女は静夏にウィッチの心得を訓戒しつつも、零観を巧みに操縦してネウロイの軌道を観測し、逐一大和の砲撃手へ伝えていたのだ。

そしてウィッチの編隊が距離を取るや否や、大和の46センチ砲が咆哮する。1.5トンの巨大砲弾は見事に超大型ネウロイの分厚い外郭を吹き飛ばして、コアを大きく露出させた。

慌てて、小型ネウロイを密集させて結束ビームを連発し、時間を稼ごうとするネウロイ。
逆に防戦に追い込まれ、攻めあぐねる501部隊。
だが、ただ一人、例によって巨大なシールドを展開して「このまま行きます!」と突進する宮藤。

もちろん制止しようと口を開けかけたミーナ隊長は、しかし一秒弱で即断する。

「全員、シールドを展開!宮藤少尉に続け!」

501全員のシールドが鋭く折り重なり、まるで錐のような形状になる。芳佳たちはますます加速し、光の槍のような姿となってネウロイ目掛けて一直線に飛翔する。

これは2ヶ月前、大和とリーネをさんざん苦しめたファットマン型ネウロイを、初めて震電を駆る芳佳が一撃で粉砕した時の戦形と酷似する。

光の槍はそのまま小型ネウロイ群を瞬時に蹴散らし、超大型ネウロイの巨体に突入し、コアを破壊して反対側へ貫通していった。

  

 

ここに、501統合戦闘航空団を、再結成します!

戦闘終了後、そういえばいたハイデマリー少佐が、ミーナに驚くべき情報を告げる。

「カールスラント方面に新たなネウロイの兆しあり」

と。

ただでさえ3つも巣があるカールスラントに、そぞろまた新しい巣が発生した…というのではなく、実際にネウロイが攻勢に転じる前兆でもあったのだろう。
こうしてみると、今回の地中型ネウロイによるアルデンヌ攻勢も、これ自体は単なる撹乱作戦か橋頭堡構築の一環に過ぎず、本隊による大侵攻が別に企図されていた、と見るべきではないだろうか。
こちらの世界のバルジの戦いと、単純に同一視して良いものではないのだ。

 

報告を受けたミーナは、501のメンバーに対して宣言する。

「ここに、501統合戦闘航空団を再結成します!」

と。

いきなりそんなの一人で決めちゃっていいの!? と劇場版見ただけでは首をかしげるところだけど、設定ではそもそも501は「一時的に隊員を原隊へ戻した」だけで、まだ解散していないという。
さらに、小説版だとガーランド少将が連合軍首脳部に色々と根回しをしており(代償としてミーナがコンサートやる羽目に)、政治的な下地も整っている。
つまり、ミーナは501がすぐに再結成する事を前提に、各方面を調整していたのだ。半年前にヴェネツィアで再結成した時と同様、鮮やかな手腕であると言えるだろう。

 

こうして、宮藤芳佳がパ・ド・カレーに到着してから2泊3日目にして、超大型ネウロイは消滅し、出っ張り(バルジ)はへし折れ、人類はほんの僅かながら、戦力を再編成する時間的猶予を得た。

芳佳の留学の話は、おそらく延期になるだろう。シャーリーとルッキーニ、エイラとサーニャは、既に寄宿先を引き払って来ているので問題ない。リーネは士官学校行きが予想されていたが、当面は芳佳と行動を共にするだろう。ペリーヌは少々復帰するのが難しいかもしれないが、ガリア防衛という任務である以上、やはり501に合流する可能性はある。

…などなど、これから先の展開を考えるだけでワクワクしてくる。再び舞台をガリア、そしてカールスラント方面に移して、501統合戦闘航空団の新たな物語が始まるのだから。

「つづく」の3文字だけで、我々は一年も二年も、楽しみながら待つことができるのだ。

 

おわり(゚∀゚;)

【後】さて、劇場版ストライクウィッチーズについて色々書くよ!ヘ(゚∀゚ヘ)【後】” に対して607件のコメントがあります。

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