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2009.01.01

25.教母の舞

教母の舞

 

 

呂 布:張魯の野郎は何でまた裏切ったんだ?

黄 権:やはり八方塞がりになったからでしょうな。上庸は唯一の出口でしたし…。

呂 布:ふん、計算に入れてなかったぞ。

 

 建安十年四月、漢中の五斗米道教の離反をうけた呂布は、成都を経て県に入った。

 すでに対北の国境軍団は集結を終え、剣閣、葭萌、白水の諸関にひしめいている。その数は日に日に膨れ上がり、すでに八万を数えていた。いま漢中に残っている張衛軍の、倍に近い。

 

呂 布:程銀は妙に要領が悪いヤツだったな。また貧乏くじを引かせた。

呉 懿:はっ……。

公孫楼:……。

 

 武都太守・程銀を斬った以上、張魯も覚悟を決めているのだろう。もはや問罪使を送る意味もない。送ったところで教母あたりが「あらあら…」と追い返すのは目に見えている。以て懲膺すべし、というしかない。

 

 白水関で楊懐と高沛の両将軍と合流すると、呂布はさらに行軍を早めた。

 長安に駐留する曹操の大軍団(十四万)が天水に兵を向ける前に、馬超たちをこちら側へ連れ戻す必要があった。

 必然、この戦いは連戦になる。いま天水に籠もっている馬超軍との連絡を取り戻すには、まず漢中を攻略し、さらに間髪入れず武都を攻めねばならない。

 

呂 布:そろそろ漢中に着く! 鬼卒のひとりも討ち漏すな!皆殺しにしてしまえ!

一 同:はっ!

呂 布:……でも教母がいるんだよなあ。あの人とは何か戦いたくないけど…。

公孫楼:…。

 

 呂布に従うのは、参軍の黄権を筆頭に、公孫楼、劉循、呉懿、呉班、楊懐、高沛、劉循らで、益州組を主力とする。張魯程度の弱小軍閥を相手にするなら、十分すぎるほどの布陣であった。

 ――それにしても戦場〝漢中〟は攻めづらい地形である。

 戦場は全体的に高々度の山岳ばかりで、たった二本の回廊が南鄭城へむけて伸びている。うち一本は関門(陽平関?)によって閉塞され、もう一本は迂回路となるので補給線から逸脱してしまう。

  

黄 権:敵は関まで迎撃してくるでしょう。主力が関を強襲し、別動隊でもって迂回路を進み、後背から挟撃する手もあります。

呂 布:…そうか。

 

 珍しく考え込む呂布。別動隊を迂回路に回すのはいいとして、その隊は路半ばで補給が受けられなくなる。ターンごとに士気が減少し、ついには自壊してしまうかもしれない。いわば決死隊である。

 とはいえ敵関門の背後に一挙に躍り出るわけで、まとまった大兵力でないと繞回の戦果が得られない。

 

呂 布:――よし、俺様と楼ちゃんで行こう!

黄 権:は!?

呂 布:騎兵のほうが足が速い。貴様らは主力で砦を攻め潰せ。俺たちが餓え死ぬまでに補給線を確保しろ。

黄 権:ぎ、御意…。

公孫楼:……(こくっ)。

 

 この戦で呂布がとった戦法は、無謀ながらも戦国の雄らしく華々しい。何だかんだ言って飛将軍の称号は伊達ではないのだ。

 呂布軍は翌黎明をもって出撃した。

 張衛は、予想通り山隘の砦に大部隊を集中させている。張衛、教母らの他、楊任、楊柏ら楊一族の部曲が主力のようだ。

 

呂 布:じゃあ、行って来るぞ。

呉 懿:御武運を――!

 

 馬上でしっかりと礼を交わし、本軍から呂布・公孫楼率いる山岳騎兵集団がごっそりと抜け出した。これから間もなく、彼らは補給線外に出るのだ。

 

黄 権:全軍前進!

 

 本軍も速度を速めた。道々の罠を回避しつつ、ついに敵迎撃軍を視野に収めた。砦から豪雨のような矢が降り注ぐなか、先鋒の高沛軍が最初の槍をつける。

 きわめて狭隘な地形であるため、実際に戦闘に参加できる隊は少ない。第二陣以下、ひたすら計略と援護射撃に徹する。

 矢戦と平行して、最前線では凄まじい斬り合いが始まっていた。楊松や楊昂はともかく、敵将の楊任は想像以上の豪勇で(武力84)、対峙した呉班軍はしばしば痛撃を受けた。

 主将の呉懿軍は、敵総帥・張衛の指揮する一軍と一進一退を続けている。怖いのは彼のLv3「落石」で、一度喰らうと複数の部隊が前後不覚に陥ってしまう。

 とにかく、主力軍どうしの戦いは互角、といったところである。

 

 ――一方、無慮快速に戦場をすっ飛ばす騎馬軍団は、あと一息で敵後方に回り込む、という地点で、思わぬ伏兵の攻撃を受けた。

 

呂 布:――う~ん、やっぱり見抜かれてたんか?

公孫楼:……! 張任が!

呂 布:はっはっは! 懐かしいなあ!

 

 この方面で待ちかまえていたのは、何と張任である。かつて劉璋軍随一の名将と言われ、その劉璋が呂布に降った後も節を曲げず、ついには行方の知れなくなっていた漢であった。

 呂布と公孫楼は、張任軍に一斉に襲いかかった。いくら張任が名将であるとしても、その数が全然違う。彼の兵力は七千にも満たない。
 一度は攻め退けられた張任隊だが、しかしそれでも側面から呂布軍に粘着し、しぶとく戦列を削ってゆく。
 呂布軍はあしらいながらも前進を続けた。

 この調子で進撃する別動軍、とうとう敵後方に回り込むことに成功。

 同ターン、武都の方から敵援軍が、上庸方面から味方援軍が相次いで到着したようだが、呂布は気にもとめない。

 

呂 布:よーし、挟み撃ちだ! いっくぞーっ!

 

 喚声をあげて後背から攻め寄せてくる呂布軍の出現に、敵は明らかに動揺を始めた。あわてて敵後衛の楊柏軍、教母軍が、向きを変えて呂布軍に対応する。

 

 ……しかし、呂布軍主力の戦果ははかばかしくない。

 呉懿にせよ呉班にせよ、善戦はしているのだが敵の守備は堅い。とくに楊任の武勇は万夫不当と言うべきで、楊懐、高沛ほどの勇将が子供のようにあしらわれている。

 

黄 権:火を使う!全軍回避しろ! 

 

 早急に砦を陥とさねばならない主力軍は、風向きを気にしながら烈火の戦法を敢行。周囲数スクウェアを炎の渦に巻き込んだ。砦上の敵部隊があっというまに炎に呑み込まれた。黄権隊は間髪入れず矢を撃ち込み始める。

 が、上空には厚い雨雲が立ちこめている。

 間もなく細かい雨が戦場を濡らしはじめ、そびえていた炎の壁はみるみる威を落としていった。

 

呉 懿:諦めるな!第二陣前へ!

 

 劉循軍一万三千が最前戦に出た。数千単位にまで磨り減らされている敵軍から見れば、この無傷の大部隊は驚異であろう。事実、戦線の一角を保持し続けた楊任は、ついに新手軍に撃ち破られ、潰走する。開いた戦列には味方の高沛軍が進出し、とうとう橋頭堡とも言うべき砦の一つを確保した。

 

呂 布:おう! でかした、劉循!

 

 呂布は子飼いの青年士官の活躍を喜び、遙か山上にひるがえった南蛮の旌旗を嬉しそうに仰いだ。

 しかし笑ってばかりもいられない。呂布、恩師にして「苦手な」教母軍と直接対決している最中であったが、敵援軍に信じられないほど快速な一隊がいて、それが呂布をつつき回し始めたのである。馬岱であった。

 

呂 布:ああもう! いい加減にすれ~!

 

 馬岱は、おそらく張魯軍最強の勇者であろう。寡兵ながら教母軍と連携し、呂布を相手に恥無き戦いをしている。

 このターン、しっとりと降り続けていた雨が横なぐりの豪雨となり、張衛軍の陣営周辺を焦がしていた炎を消し去ってしまった。黄権苦心の烈火戦法は、これでひとまずは終焉ということになる。

 が、火焔攻撃による敵の士気低下は著しい。頃合い十分と見た呉懿軍は、全軍と連携して最終的な攻勢に転じる。

 

 そのとき――

 そのときである。

 張魯軍の中から、いっせいに「唄」が聞えてきた。

 唄は戦場を低くこだまし、喚声と剣戟の響きが一瞬やんだ。戦場が信じられないほど静寂になり、呂布軍の将兵は互いに顔を見合わせた。この大合唱は、視界を奪うほどの豪雨を衝いて、戦場全体を覆っている。

 ふいに、誰かが戦場の一角を指さした。

 全軍が同じ方向を見る。呂布も、公孫楼も、その方向を見た。

 見ると、敵砦の高楼のうえで一人の女性が、凄まじい豪雨の中に激しく舞っていた。巫女(ふじょ)の衣服を纏うその女性は、まるで何かが憑いたように、無心に舞っている。

 教母であった。もはや髪も衣もずぶ濡れになって身体に密着し、見事な体型がハッキリと見える。

 

呂 布:…。

 

 呂布でなくとも、いや、男女問わず、戦場に響く荘厳な合唱と官能的な光景に、呆然となったであろう。

 ――が、呂布は、一瞬後には、忘我から脱した。そして愕然とした。

 

呂 布:しまったっ……!

公孫楼:?

呂 布:全軍撤退っ! 伝令っ、諸軍へ連絡しろ!はやく!

 

 全軍速やかに白水まで後退、呉懿も呉班も一秒でも早く漢中から離れよ、と呂布は彼にしては珍しく取り乱し、口早に怒鳴った。

 訳が解らぬ伝令、首を傾げて本隊を離れはじめる。

 その瞬間――。

 激烈な光のかたまりが、全将兵の視界を奪った。

    

 呂布のいる地点からは山一つ向こう側に、突如として光の柱が突き立った。

 そう表現するしかないほどに、壮絶な光景であった。一瞬遅れて、空間が破壊されたかのような大音響が戦場中に轟き、ついで大地が大きく揺れた。

 騎兵たちは一斉に騎馬から投げ落とされた。呂布や公孫楼でさえ、馬首にしがみつき、振り落とされないでいるのがやっとである。

 騒然たる混乱のなか、再び先ほどの方角を見た呂布軍将兵たちは、唖然とした。

 光の柱がゆっくりと消えてゆくなか、その数百倍の厚みがありそうな真っ黒い爆煙が吹き上がり、上空の積乱雲を突き抜けて傘のような形をつくっていたのだ。

 あの下にいた連中はどうなった、と誰しもが思った。

 

呂 布:全軍、退却……。

 

 呂布が命じるまでもない。張任や馬岱軍と激烈な戦闘を続けていた呂布本隊の将兵らは、半ば恐慌状態に陥り、潰走しながら知らず知らず密集をはじめていた。

 

呂 布:あ、阿呆どもが! 寄るな、散れっ!

 

 ――怒鳴った瞬間、今度は密集陣の中心点に輝ける天地の円柱が突き立った。

 呂布は赤兎馬ごと、凄まじい爆風に吹き飛ばされ、数秒後、地面にたたきつけられた。

 

 数瞬か数分か、気を失っていた呂布が見た光景は、もはや地獄であった。

 地形が、変わっている。大地から火口のように黒煙が吹き上がり、その周囲は熱と爆風によって直径数百メートルの大クレーターを形成していた。

 呂布を直衛していた大陸最強の騎馬軍団一万八千は、どうやらたった今、目の前の大地ごとえぐり取られていったようであった。

 

呂 布:…………。

 

 クレーターの淵で呆然と立ちつくす呂布と数百人の残兵めがけて、攻勢に転じた馬岱軍、張任軍が殺到する。

 このとき、直撃を免れた公孫楼軍が強引に割って入っていなかったら、呂布はこの漢中近郊で壮絶な戦死を遂げていたに違いない。

 公孫楼は、呂布軍の生存者をかばいつつ、敵援軍の間隙を突破し、なんとか来た道を逆進することに成功した。

 

 その間にも、また光り輝く円柱が天地のあいだを貫いた。撤兵の殿を指揮していた劉循軍一万余が、一瞬で蒸発し、この世から掻き消えてしまったのだが、それはもはや記録上の附記に過ぎないであろう。

 ――南蛮公・呂布率いる八万余の軍勢は、建安十年七月の第一次漢中攻略戦において、ほぼ全滅した。

 

 

  教母の本気は、やはり凄まじかった!漢中攻略に失敗し、状況は益々厳しいものに。依然として馬超は天水に孤立し、わずか三城を保つのみ。曹操が先か呂布が先か、緊迫の度合いを増しつつ、ひとまず第四部終了です!

24.荊州と長安

荊州と長安

 

 

 呂布が武陵を奪還したことで、ふたたび劉表領は南北に分割された。

 荊南を制圧する方針であれば、呂布が次に狙うべきは長沙か零陵である。

 

陳 宮:長沙を攻めましょう。

呂 布:お、即答か。

陳 宮:そりゃあ、いまは早い者勝ちですよ。孫策も荊南を狙っている事をお忘れ無く。

 

 その通りであった。この機に南方の憂いを無くし、荊北へ全戦力を振り向けたいところである。

 圧勝したとはいえ呂布陣営の欠損もひどく、この年いっぱい呂布は戦力と物資の再編成に逐われた。その間、長沙に対する破壊や離間工作も続いている。

 

小間使い:はいー!到着いたしました!

呂 布:遅い!

 

 武陵に本営を構えて早々、呂布は成都の留守をしていた小間使を呼び寄せている。小間使いは、忠吉さんの引き綱を持ったまま、見慣れぬ景色をキョロキョロと眺めていた。

 彼女をここまで案内してきたのは、劉循である。彼も遅れて荊州戦線に加わることになる。

 

呂 布:しばらくはこの屋敷にすむことになる。仮住まいだからといって、掃除の手を抜くなよ!

小間使い:任せてください!お掃除は大好きなんです。

呂 布:もしこう…(指で柱を拭って)埃が残っているよーなら、お仕置きだ!

小間使い:え!? お仕置きですか!?

呂 布:そうだ、お仕置きだ!

小間使い:…………(ぽ)。

呂 布:「ぽ」じゃねーッ! おまえ何か勘違いしてないか?

劉 循:(…将軍、たしかメイド好きだったのでは?)

呂 布:(あほう!俺様はメイド愛好会名誉会員でもあるが、いわゆる「メイド嗜好」とは一線を画するのだ)

劉 循:(はあ…)

呂 布:(連中の多くは「虐待メイド」に萌えているが、俺様は健全に働くメイドを好むのだ!)

劉 循:(なるほど…正当派ということですか!)

 

 ヒソヒソと話す主従。二人を眺めている小間使いのきょとんとした顔をチラリと見て、得心したかのように頷く劉循。奥が深いですな、と呟いて軍営へ去っていった。

 

小間使い:あの…劉循さまにお茶をお出ししなくても…。

呂 布:あー構わん構わん。それより、何か気づいたことはないか。不足しているものがあれば持ってこさせるぞ。

小間使い:いえ、特には――あ、そうそう呂布様。

呂 布:何だ?

小間使い領国が大きくなって命令が出しづらくなったら、軍団を分けて対応すればいいですよ。

呂 布:軍団!?

小間使い:はい、軍団です…どうかされましたかー?

呂 布:い、いや、凄いこと言う小間使いだと思ってなー。一瞬おまえのこと尊敬しちまったよ…。

小間使い:もー、誉めても何も出ませんよー!

呂 布:はっはっは!

 

 ……その夜、呂布は本営に陳宮を訪れ、軍団分立のことを話してみる。

 

陳 宮:軍団ですか…いきなりですな。どうされたのですか?

 

 まさか小間使いにアドバイスされたからとは言えず、何となくな、と口をにごす。

 

陳 宮:…いずれは必要になるでしょうが、今は殿の直轄に置いていて問題ありませんよ。特に涼州軍は、馬超どのに任せると大変なことになりかねません。

呂 布:そうか。わかった。

 

 こうして軍団分立は立ち消えとなる。

 

 ――各人内政に追われている間に年が明け、建安十年(二〇五年)。

 この正月早々に、呂布陣営にとって信じがたい出来事が立て続けに起こるのである。

 悲劇の第一幕は、永安太守・孟達がもたらした一通の書状に始まる。

 

孟 達:「北方の劉表領・上庸城の防禦に不備が見られます。いま北進すれば、荊北の咽喉へ匕首を突きつける好機となります。宜しくご裁可頂きますよう」

 

 まことに耳あたりのよい内容であった。事実このとき上庸は兵力が減少気味であり、永安軍のみでも十分に制圧可能であった。

 呂布は、これに乗った。群議に問わず、許可してしまったのである。

 翌日それを知った陳宮は、――策士策に溺れる、と天を仰いだという。

 

 孟達は、折り返しの書状を得た翌日には白帝城を進発した。

 彼の軍団は八万ほどであったが、各国から派遣されてきた連合軍を合わせると十万を越す。彼らは襄陽を出撃した援軍を含めて十一万という劉表軍を散々に撃ち破り、上庸城をあっという間に占領した。

 

呂 布:やるじゃないか、孟達のヤツ!

 

 満身で喜色をあらわす呂布。ところが陳宮は彼の手から書状をひったくって、粉々に破いてしまった。 

 

呂 布:お、おい!さっきから何を怒ってるんだ?

陳 宮:将軍、孟達の罪は死刑に値します。彼が何をやったのかお解りではないのですか?

呂 布:何をって…?

陳 宮:いま我々は、絶対に上庸を取ってはダメなんです!

呂 布:……?

 

 謎かけのような陳宮の言葉を、この席で解る人間はいない。

 それよりも今呂布は長沙攻略の出撃準備を進めている最中で、正直上庸など次でよい。

 せめて葭萌と武都に五万ずつの増援を、という陳宮の言を無視して、さっさと出陣してしまった。

 

陳 宮:……。

呂 布:まーだ怒ってるのかー?

陳 宮:……。

 

 武陵を発した呂布軍は、妙に不機嫌な軍師を除いて、意気揚々である。

 呂布軍は、この戦いで今作初めて戦象部隊を投入。その天文学的な維持費用に負けないほどの武勲を、孟獲隊は挙げてみせた。なんと彼の軍(一万四千)たった一つで、零陵からの援軍を足止めし、潰走させたのだ。

  同時に到着した連合諸国軍も善戦し、桂陽からの援軍を退けてくれていた。

 その間にも、呂布軍は六台の霹靂車を押し立てて長沙城を攻め続け、とうとう城門の破壊に成功。

 こうなるとあっけないもので、たちまち長沙は呂布の軍門に降った。

 

呂 布:楽勝楽勝~♪

陳 宮:……。

 

 この年初ターン終了と同時に、歴史が一挙に動いたと言える。

 長沙の攻略に成功した呂布の元へ、漢中の張魯から一方的に盟約破棄と宣戦布告があり、ほぼ同時に武都壊滅・太守程銀敗死の報が飛び込んできた。

 

呂 布:……!?

陳 宮:だから言ったのに…。

 

 さらに同ターン、弘農と宛を出撃した曹操軍によって長安が急襲される。馬超は自ら城外に出撃したものの、圧倒的な物量差を覆すことが出来ず、天水まで撤退。かろうじて武都の敗残軍と合流を果した。

 

呂 布:……。

陳 宮:……。

 

 

 ……建安十年一月、南蛮王・呂布はあまりにも呆気なく、西方における覇権の過半を喪った。

 

 

 荊州攻略に着手した南蛮王呂布、プレイヤーが本気でリロードしようとしたこの事態にただ愕然! 挽回の遠征が先か、曹操の逆撃が先か!? 次回、南蛮王呂布の痛快活劇、あの人の登場です!

23.荊州の窓

荊州の窓

 

 

 建安九年(二〇四年)七月。

 武陵奪還にむかった呂布軍は、その前衛である金旋軍に粉砕され、ぶざまに潰走した。

 この戦いに投入された呂布方の戦力はおよそ十二万。

 うち半数が戦場に遺棄され、むなしく烏の餌となっている。

 

呂 布:……。

陳 宮:……。

呂 布:……なあ。

陳 宮:はい?

呂 布:……もうやめようよ。

陳 宮:へ?

呂 布:だって面白くないんだもん。もうリプレイ止めよ?

陳 宮:早っ!

 

 呂布の悄気ようは尋常ではない。

 陽の当たる縁側のうえで、日がな一日中膝をかかえ、滔々と流るる長江をぼんやり眺めているのだ。

 そして、いつのまにか高順もその隣で膝をかかえるようになり、幾度目かの夕日が主従ふたりを哀しい朱で染め上げていた…。

 

陳 宮:━━だ~っ!

高 順:…?

陳 宮:殿はともかく、都督までそんなのでどうするんですか!? 

高 順:…軍師、お嗤い下され。高順はもう戦場に倦んだ…。

呂 布:いいよ、もう。パワーアップキットが出るまでこうしとくからさ。

陳 宮:こ、こりゃあ、重症だな…

 

 思わぬ受難に頭を抱える陳宮であった。

 が、国務は一日たりとも止めるべからず、である。すぐさま後方諸都市から兵を回送し、永安城近辺へ集結させる手配をすませると、陳宮は窮余の一策といってよい建議を呂布のもとへ上げた。

 

陳 宮:折角ですから、「VIII」のウリである「連合」を使いましょう。

呂 布:れんごう?

 

 これまでの作品には無い概念だ。「連合」は、多数勢力が一国に標的を絞ってこれを袋叩きにするという、一種の攻守同盟のようなものである。

 この場合、劉表を対象にした「反劉表連合」を諸侯に呼びかけることで、各国から最大三部隊ずつの援軍が送られてくることになる。

 しかも連合参加国は自動的に準同盟関係となり、他に侵されることがない。

 

陳 宮:やってみて損はないですよ。各国へ檄を飛ばしましょう。

呂 布:んー。

 

 面倒くさそうに頷く呂布。

 

陳 宮:ところで先の敗戦ですが――

 

 敗戦、ということばで呂布と高順、同時にビクっとなる。

 

陳 宮:いったい敗因は何だったでしょう?

呂 布:やっぱアレだな、ドロス級空母二隻を浮遊砲台として運用した、総帥の用兵の甘さが最終的な敗北を招いたに違いない。

高 順:途中で最高指揮官が入れ替わり、指揮方針のスイッチがうまくいかなかったのも、連邦に付け入る隙を与えたのでしょう。

陳 宮:誰がア・バオア・クーを語れと言ったぁ!

 

 ふたりはさっきからずっと低い声で一年戦争史を紐解いていたようだ。

 

陳 宮:いいですか!? 殿も、都督も、「突撃」や「奇襲」は「極レベル」です。かわって金旋の突撃は「初」です。なのに相手が成功し、こちらが失敗する。これが何を意味してるのか!

呂 布:そんなん、COMがズルしてるに決まってんじゃん…。

陳 宮:その通り。解析の結果、COMとプレイヤー勢力の乱数算出にズレがあった、という幾つかの報告があるようです。我々はそれを計算に入れる必要があります。

高 順:……。

陳 宮:この場合、具体的には「極レベル」はCOMにとって「三」くらいに該当する、と思えば間違いないでしょう。計略の成功率も、知力-5くらいで算出されてると思っておけばよろしい。

呂 布:それって酷い話じゃねえか!

陳 宮:ええ酷いです。あとで光栄にアンケートをボロクソ書いて送りつけてやればよろしい。…で、今作は「混乱」「恐慌」の時間が想像以上に長い。彼らを回復させるべき「僧侶」系武将を何人か同行させるべきでしょう。

呂 布:なんかRPGみたいだなー。

陳 宮:そうですね。殿や都督みたいな将帥を「戦士」、呉懿・孟達みたいな智勇兼備型を「魔法戦士」、軍師タイプを「僧侶」「魔術師」と思えばよろしいでしょう。タクティクスRPGの基本は、パーティーのバランスですよ。

呂 布:むー。そういわれると、何となく解るような…。

 

 こうして、何とか失意から立直った呂布、冬十月、さっそく陳宮に言われたように反劉表連合の檄を天下に飛ばした。

 劉表はこのとき、後漢王朝より韓公の爵位を与えられ、清流名士としての名声は比類無い。対する呂布、これも南蛮公の爵を受けている。加えて、南中の「南蛮兵」「象兵」、涼州の「山岳騎兵」を擁し、軍事国家としての色合いは随分とつよい。

 果たして、天下はいずれを是とするか――

 なんと南蛮公・呂布を盟主とする反劉表連合に立ち上がったのは、曹操を除く全勢力。張魯、孫策、袁紹・公孫度であった! とくに孫策など、劉表との同盟を破棄しての参加である。 

 

呂 布:おおお!? これなら勝てる!? 勝てるぞ!?

陳 宮:いけますな!

 

 年が明け建安十年、呂布はふたたび武陵へと出師した。

 要請に従い、各国からも続々と武陵へと将兵が送られる。いったい、どのルートを辿って参集するのか疑いたくなるような出兵規模であった。

 

 ……武陵軍は、このたびは全滅した。 

 実のところ、同盟など必要なかったと言ってよい。

 二度目でコツをつかんだ呂布軍、とにかく「戦法に頼らない」「混乱回復はお早めに」「援護射撃は母心」というフレーズを連呼しながら突進し、武陵軍を終始圧倒した。

 前回散々苦しめられた弩兵部隊に対しては、やはり弩兵で対応し、後方には常に「僧侶」部隊が待機。前線の「戦士」部隊は奇策を弄さず殴って殴って殴って殴りまくった。

 こうなると純粋に武力がモノを言う。砦に立て籠もる諸部隊は次々と撃砕され、前回獅子奮迅の活躍を見せた金旋など、高順相手にまともな反撃を試みる間もなく全滅した。

 おおよそ戦場を呂布軍が蹂躙し尽くした頃に、ようやく各国の援兵が到着しだす。

 

呂 布:いまさら遅いわ。

 

 呂布が鼻で嗤うのも無理無いことで、彼らが到着したわずか2ターン後には、武陵正規軍の姿は戦場から掻き消えていた。

 ちょっとした戦い方だけで、こうも結果が違うものか。

 呂布軍の圧勝である。

 

呂 布:んー。なんていうか、結構このゲーム面白いじゃん!

 

 

ようやく三国志VIIIのコツを掴んだ呂布!荊州の窓たる武陵を奪還し、次に狙うは荊北か荊南か!? が、次回急展開の予感! 南蛮王呂布の痛快活劇、ますます絶好調!

 

22.武陵攻防戦

武陵攻防戦

 

 

 武陵の失陥により、呂布の荊州戦略はその第一歩から蹴つまずいた。

 激怒した南蛮王呂布は、法正を白帝城から召還してデコピンを喰らわした後、遙か長安まで消し飛ばしてしまった(この人事が後に意外な幸運を生むことになるのだが)。

 正軍師の陳宮、さすがに競争相手の失脚をほくそ笑む余裕もなく、次善の案を練る。

 とにかく、荊州攻略のためには、どうしても武陵が必要なのだ。荊北と荊南は長江によってハッキリと区切られ、それぞれの玄関口となるのが江陵・武陵なのである。

 

 

 一見して江陵が劉表勢力の咽喉と思えるが、いまの呂布軍には同地を占領・維持する余裕がない。繰り返すようだが、呂布軍の全戦力(涼州方面軍は除く)をかきあつめても、劉表軍には僅かに及ばないのである。

 まずは武陵を獲って荊南を孤立させ、じりじりと蚕食するという手段をとるしかない。

 

陳 宮:というわけで、いまから武陵を攻めます。

呂 布:おう!

 

 呂布軍の反応は素早い。武陵失陥の次のターンには永安に全戦力が集結し、次の号令を待っている。

 …が、ここが全作までと違うところ。戦略的にはわずか二ターンながら、ゲームでは半年が過ぎてしまっている。つまりもう夏7月である。

 

呂 布:あれだな、人間年をくうと時間感覚がせわしなくなると言うが。

陳 宮:なんか人生損した気分になりますよねえ…。

呂 布:報を受けてから兵団移動するのに3ヶ月。出陣はさらに3ヶ月後…。ちょっとパースが長いよなあ…。

 

 しんみりと愚痴る呂布。――思えば、このときから出陣に不吉が漂っていたのかも知れない。

 永安を進発した呂布軍は、総勢で十一万という大兵力である。

 迎え撃つ劉表軍は、武陵軍六万。援軍は長沙と江陵から、それぞれ四~五万前後であると予測された。数の上では敵勢有利である。

 

呂 布:「VIII」になってから初戦争だよな~。どんなカンジなんだろ?

 

 ウキウキと軍議をはじめる呂布。まず方針(戦法)を定め、実行する計略を選択する――おおよそ全作と大きな差違はない軍議であった。

 

呂 布:よっし!じゃあ蹴散らしてやるか!

孟 獲:あ、兄者!が、頑張ろうぜ!

 

 呂布の義弟格の孟獲が出陣していることで、両部隊の士気は特に高い。

 戦場「武陵」は、平原と街道と森から為る、全くもって平凡な地形であった。呂布軍は街道に沿って前進を開始した。

 それにしても呂布軍の陣容は凄まじい。先鋒・公孫楼、右将・高順、左将・張遼、中堅・孟獲、張燕、黄権。そして元帥・呂布に参軍の陳宮。このメンツだけでも大陸の半ばは制覇できそうな勢いである。

 

呂 布:やっぱりユニットが「馬人形」とかじゃなくって、何というかこう、きちんとした部隊!っていうのはいいよなあ~。

陳 宮:でも、数によってサイズが変ってくれたら尚いいんですけど。

 

 なんどと言っているうちに、先鋒の公孫楼から敵見ゆの報が入った!

 つづいて諸将の索敵範囲にも、次々と敵部隊があらわれてくる。敵はマップ中央の砦まで迎撃にきているようだ。

 呂布は、全軍前進の指令を下した。援軍が到着するまでに、叩く肚であった。

 

呂 布:突撃~っ!!

 

 突撃、乱撃、奇襲、車駆、所有する戦技が全て「極」レベルの呂布、とにかく実戦で使いたくて仕方がなかったらしい。自ら主戦場を迂回して森に入り、そのまま敵部隊と交戦状態に入った。

 右翼の高順軍は、やや遅れて敵将・金旋の一軍と対峙する。

 

高 順:突撃!

 

 こちらも突撃「極」の陥陣営である。馬鎧を装備した重装騎兵軍は、地軸を踏み抜きかねない轟音をたてて突撃を開始した。

 

 ――すかっ!

 

金 旋:高順は勢いだけだ。

高 順:……!?

 

 敵の損害は、わずかに300あまり。一万五千の重騎兵軍団の突撃を受けた割には、あまりに貧相な損害であった。

 

金 旋:よし、こちらからも突撃だ!

 

 なんとこの突撃が、無敗の高順軍を突き崩し、動揺を全戦線に広げた。高順軍はいきなり千以上もの犠牲を出して後退した。金旋の部隊は重歩兵わずか一万である。

 

呂 布:ぶわっはっはっは! ダっセ~! 高順しっかりしろよ~!

 

 遠望した呂布、呵々と大笑しながら、自らも得意の奇襲攻撃をかけてみる。

 

 ――すかっ!

 

厳 顔:何をやりたかったのじゃ、呂布めは?

呂 布:!? !?

厳 顔:反撃じゃ。弓箭兵、三段に射よ!

 

 途端に、砦から天を覆うほどの矢が発射され、的確に呂布軍に吸い込まれた。バタバタと、面白いように兵が射斃されてゆく。

 

呂 布:!? !?

張 遼:大将、俺がやります!

 

 代って前に出た張遼軍が厳顔隊に痛撃を与える。高順軍は、なお金旋軍と激烈な戦闘を続けている。山岳騎兵である公孫楼軍は、その軽捷さを活かして戦線を次々と移動し、各軍の支援に回る。南蛮兵の孟獲軍は、森をウロウロしていた。エンカウント・ポイントが見つからないのだ。

 ――最初からひどい混戦になってしまったようであった。

 

 こちらの索敵範囲外から、次々と矢が打ち込まれる。

 霍峻隊を主力とする一大弩兵団が近くにいることは確かなのだが、呂布軍はそのことさえ確認できない。

 呂布と公孫楼、孟獲が相次いで敵の策略で混乱状態に陥り、もはや手がつけられないのである。陳宮がさっきから必至に建て直しをはかっているのだが、まるで効かない。たまにこちらの「混乱」が効いても、敵はターン内に回復しているというのにだ!

 それにしても、砦から発射される弩の被害は恐ろしい。ただの一撃でも軽く千ちかい兵が斃される。ヘタな突撃よりも威力は強い。

 

高 順:――っ!

 

 高順軍が、ついに崩れた。

 あの高順が、ひとたび戦場に出れば敵の陣営を陥とさずには帰らなかったあの名将高順が! 金旋…そう敵将金旋(!?)の武略を克服すること能わず、ついに一万以上の兵を遺棄したまま戦場を後退した。

 この時点で、敵には文聘、黄忠、蔡瑁ら荊州軍主力が加わり、数の上でも南蛮軍を圧倒しつつある。張遼は、高順よりわずかに損害が少ないものの、敵援軍文聘に対して立て続けに突撃を失敗し、もう後がない。文聘は厚みのある陣容を保ったまま、呂布本軍と砦との間に立ち塞がっていた。

 

呂 布:…………。

陳 宮:孟獲どの、早う落ち着きなされ!…ああもう、何ターン混乱してるんだ!

孟 獲:おおお、俺の兵が、へ、兵が、減ってゆく!

 

 無事なのは後方にいる陳宮ばかり。予備戦力のはずだった張燕隊など、とうの昔に戦線に投入され、おろし器にかけられた大根のように磨り減らされている。

 

呂 布:………か…。

陳 宮:はい?

呂 布:……やってられるか━━っ!

陳 宮:と、殿!?

呂 布:ウザイし!ショボいし!カッタルイし~ッ! もう帰るったら帰る帰る帰る!おうちに帰るぅ~~っ!

 

 三頭身に縮んで駄々をこね出す呂布。すでに涙目である。

 

張 遼:大将、落ち着いて! 

呂 布:あ~もう!

   ……こんなクソゲーやってられっか~~ッ! 

陳 宮:……うわ~!

公孫楼:…まだ慣れてないだけ。慣れたら面白くなる。

呂 布:いいもん慣れなくても! もう帰るったら帰るもん!

 

 乱心した呂布、本当に全部隊を撤収させてしまった。

 哀れをとどめたのは孟獲隊である。混乱したまま戦場に残され、なんとか自力で戦場を離脱したものの、随従したのはわずか1000あまりであった。

 

 戦場には、五万を超す死体と、敵方の果てない嘲笑だけが残された…。

 

 

戦えば必ず勝った南蛮軍、三国志VIII初の戦闘は記録的な大敗北!乱心した呂布と傷心の部下は、この屈辱を雪ぐことができるのか!? 次回、陳宮が分かり易くアドバイスです!

21.成都大評定!?

 成都大評定!?

 

 

 一通り年賀の儀式を済ませ、成都宮はそろそろ日常の繁雑を取り戻しつつある。南蛮の王者・呂布は、あらためて宰相・張に大評定開催の意志をつたえた。

 ――こうして、建安年1月、成都城内に呂布幕下の俊傑が集うこととなった。

 

 呂布、例によって立派な獣皮を座に敷き詰め、そのうえでふんぞり返っている。以前狩りの最中遭遇し、手ずから仕留めた大虎の毛皮である。虎にとってはとんだ災難であったろう。

 

呂 布:しばらく見ない間に、みんな変ったなぁ!

陳 宮:そういう殿も悪人面になりましたぞ。

呂 布:いや、俺なんかまだマシな方だぞ。馬超なんか、見てみろよ。

馬 超:はっはっは。

法 正:今作は獅子の噛み方が足りませんな。

 

 いきなり雑談から始まる大評定。

 旧劉璋陣営の連中も、だいぶ呂布のペースに慣れてきたようだ。呂布を中点に半円座に席を設け、互いの顔について好き勝手なことを言い合っている。

 

呉 懿:では、将軍、当座の結論を。

呂 布:うむ。では……「今作は使い回しが多い」。

一 同:御意!

 

 だいぶ議論が白熱した様子で、いちど休憩を挟む。

 その合間にも、他国へ飛ばしていた密偵が次々と情報を持ち帰ってくる。さすがに陳宮や法正ら軍師たちは、にわかに表情をあらためて復命をうけていた。

 やがて、一同を代表して陳宮が呂布のもとへ報告を上げる。

 

陳 宮:まず、中原の状況からです。曹操はこの旦日をもって許を急襲し、劉備を汝南へ逐いやったそうです。

呂 布:はやっ!

 

 呂布は呆れた。

 中原を大いにかき回してくれそうだった劉備勢力は、全勢力をCOMに任せた瞬間、あっけなく中原から追い払われてしまったのである。(註:ちなみにこのとき、まだ劉備はCOMではない)

 劉備軍は正規軍・援軍ともどもほぼ全滅し、七万を数えた軍兵をことごとく失った。

 

陳 宮:劉備一党は、汝南を放棄して放浪の旅に出ました。

呂 布:またかよ!

 

 またまた呂布は呆れた。

 もっとも、汝南へ落ち延びた時点で劉備軍の全兵力は三万ちょっと。これでは孫策の援軍を仰いだところで、1ターンと保ちそうにない。劉備は拠点を死守する愚を悟り、一族郎党をつれて亡命を決行したのである。

 彼らはいま、荊州牧劉表の庇護を求めて、トボトボと南下中である(以後、COM)。

 

陳 宮:…彼が洛陽とか陥としてたら、この先面白い展開になってたんですけどねえ…。

呂 布:まあそうだけどなあ…。

 

 

呂 布:……おい。

陳 宮:なんです?

呂 布:いま改めて見ると、まずくないかこの状況。

陳 宮:ほお、さすがに気づかれましたか。

 

 読者諸兄もよくご覧頂きたい。

 南蛮の版図が、危殆に瀕していることがお解り頂けると思う。

 

呂 布:涼州が、孤立してるじゃん!

 

 その通り! どういう天変地異があったのか、武都と梓潼()との連絡が絶たれてしまったため、北へのルートは漢中経由のただ一本だけになってしまったのである!

 

馬 超:何!? これは困ったぞ!

呂 布:おまえは気づかなかったのか!?

公孫楼:……殿より莫迦だ。

 

 しかし馬超が成都にこうやって居るように、同盟国である漢中の五斗米道教団は、人員の移動は許可をしてくれている。ただし、軍兵や物資などの通過はさすがに不可能であるらしい。

 

呂 布:う~ん。こりゃあ、しばらく涼州方面は貴様らに全面的に任せることになるなあ。兵とか米とか、なんとかそちらで遣り繰りしろ。

馬 超:はっはっは。

呂 布:歯を光らせるな! 俺様は深刻になっているんだ!

法 正:しかし殿、深刻なのは我々だけではございますまい。荊南をご覧あれ。

呂 布:…お!

 

 なんと劉表領荊南もまた、呂布と同じような事態が発生していた! 

 長沙と江陵を繋ぐルートが、やはり何故か消滅しているため、長沙・零陵・桂陽が孤立してしまっているのだ!

 

呂 布:こりゃあ、天与だ!

陳 宮:うお、難しい言葉を。

呂 布:武陵を保持している限り、荊州南部は好き放題獲り放題ではないか!

 

 呂布の言は正しい。だが、やはり劉表と敵対している孫策もまた、同じ事を考えているだろう。孫策はいつでも紫桑から荊南へ進出することができるのだ。

 

呂 布:こりゃあ、早い者勝ちだな。とりあえず、今月の目標は荊州南部の制圧!ぱんぱかぱーん!

陳 宮:だからそのファンファーレはやめれ。

 

 足かけ三日に渡った成都大評定は、珍しくまともな議決を見て解散した。

 呂布と固く握手して、長安方面へ去りゆく義弟・馬超。荊州方面を総監するために武陵へ赴任する法正。永安軍団の編成を急ぐ高順・張遼。

 ――彼らを城門のそとまで見送った呂布は、城邑にはいると扈従を追っ払って、ひとり帰路についた。

 

呂 布:帰ったぞー。

 

 私邸の門をくぐった呂布は、邸内に声をかける。

 が、常になく、邸内は静かであった。

 

呂 布:……?

 

 眉を顰め佩剣の把に手をやる呂布。が、ちょっと間をおいて、いつもの稚ない声が屋敷の裏側から聞えてきた。

 

小間使い:申し訳ありませんー! いま参りますー!

呂 布:…。俺様が帰ったら5秒以内にお帰りなさいを言えと言っただろうか!

小間使い:はーい! お帰りなさいませーっ!

 

 とたとたと、走りながら挨拶してるのだろう。声がどんどん近づいてきた。

 みると、小間使いは犬の引き綱を持っている。

 

呂 布:ん?今日の忠吉さんの散歩当番って俺じゃなかったか?

小間使い:はい、でも、さっきから忠吉さんがいないんですー!だから裏に居るのかなと思って。

呂 布:何だ? 家出でもしたのかな?

 

 邸内に上がりもせず、呂布は小間使いとともに忠吉さん探しを始める。

 ややあって、呂布が門のそばの木陰にいる忠吉さんを発見した。忠吉さんは、何かに憑かれたように猛然と穴を掘っている。

 

呂 布:――随分ふかく掘ってるな。何だろ?

小間使い:何か隠してあるのかもしれませんねー。

呂 布:掘り起こしてみようか。忠吉さん、そこをどけ。

 

 忠吉さんを押しのけると、呂布は方天画戟の石突きでガリガリ地面を掘り起こし始めた。さすがに犬が掘るのよりはずっと速い。

 

呂 布:しかしアレだな、怖いモノとか出てきそうで緊張するな。

小間使い:怖いもの?

呂 布:ああ。こうやって掘り進んでだな、いきなり腹に電話機を詰込まれた子グマのぬいぐるみとかが出てきたら、怖いよなー。

小間使い:怖いですねー。

呂 布:出てきたらどうしよう?

小間使い:わ、私が付いてますから大丈夫です!…でも、「スペランカー」とかが出てきたらもっと怖くありませんか?

呂 布:そ、そうだな…。

 

 結局、直系一メートルの大穴を天下の公道に穿ったところで、二人はそれ以上の穴掘りを断念した。

 

呂 布:つ、疲れた…。

小間使い:何も出てきませんでしたね…。

忠吉さん:…。

呂 布:ふう。無駄に行動力を消費した気分がする。

 

 せっかく掘った穴がもったいないので、手早く落し穴を仕掛けてから立ち去る呂布。その夜、呂布に不埒な相談を持ち掛けようとした悪徳商人が、見事その落し穴に落ちて重傷を負うのだが、呂布たちはそのことを結局知ることがなかった。

 

 

 ――穏やかに終わるはずだったこの月の末、荊州方面から飛び込んできた一報をうけ、呂布はかつて無いほどに赫怒した。もしこの場に法正がおれば、間違いなく斬られていたであろう。

 その法正、このターンのうちに、戦略拠点である武陵を失ったというのである。

 

 

ようやく始まりました新生第4部!数々の無理と矛盾を抱えつつ、星弐号作戦は軌道に乗ってます!次回、いよいよ三国志VIII初の戦闘に突入!

不思議の国の呂布奉先【3】

 

 

 

呂文姫:……まだ本編に入れないの?

呂刀姫:説明不足だったんだ。実は今回のプレイは、ちょっと変ったルールで運行しています。

呂文姫:ああ、悪名だね~。

呂刀姫:そう、悪名。結果として「三国志VIII」の評価を地の底まで貶めることになった、あの悪名高い悪名ルールです。

呂文姫:発想はわるくないんだけどねえ~。

呂刀姫:ちょっと極端だったよね。有名武将ひとりふたり斬ったくらいで誰も会ってくれなくなるなんてナンセンス。

呂文姫:救済措置は無きに等しいから、ゲームの円滑な進行に支障をきたすことになるんだよね~。

呂刀姫:だから、今回はメモリエディタを使って、手動で悪名値を変動させることにしました。

呂文姫あつ様のサイトで配布されているメモリエディタ、いわゆる「すぽいらー」だね~。

呂刀姫:そう! それとこのエディター用の定義ファイルを利用させて頂きました。ゲームプレイ中に、リアルタイムに各数値を変更することが出来る優れものです。

呂文姫:で、ルールの具体的な内容は?

呂刀姫:きわめて単純! 捕虜武将をひとり釈放するごとに、悪名を10下げます

呂文姫:……ということは、武将10人逃がせば悪名が100下がる。

呂刀姫:うん。ちなみに、悪名100というと、だいたい名声1万ちょっと(君主クラス)の人間を斬った数値。

呂文姫:なるほど~。

呂刀姫:まあ、仇フラグまではいじれないけど、気分的には楽だよね。

 

 

呂刀姫:次に、顔交換っ!!

呂文姫:おお~!?

呂刀姫:なにせ、えぢたーで顔番号交換したら列伝まで一緒に交換されてしまい、二の足を踏んでいたのですが、ここにきていたけん様のサイトのサイトで、画像そのものをビットマップ抽出→交換するスペシャルソフトウエアが配布されました!

呂文姫:すごいよね~。これでフリーウエアなんだから。

呂刀姫:顔番号交換と違って、顔画像交換だから、何でも出来ます! 自分の写真を使うもよし、落書きするもよし。

呂文姫:今回は肚を据えて徹底的に交換! 事前に精密な計画書を書いて、100名近い武将の顔を交換しました~!

呂刀姫:それでも何度か失敗し(抽出忘れ)、バックアップファイルからやり直した事もあります。

呂文姫:皆様も、絶対に「G_MAINDY.S8」のバックアップをとってくださいね。50メガもありますけど(;^_^A)

呂刀姫:じゃあ、まず代表的な交換から見てくださいっ!

呂文姫:うわ…いつになく気合いバリバリ。

 

 

 

 

 

王濬

  曹仁   馬岱    陸抗
   

 

マヌケすぎ。晋初一の名将なのに…。

この王双と交換。王双は新武将の猛将ヅラに。

  いくらなんでも…。 賈逵の顔。賈逵は張衛の顔に。   カマっぽ過ぎ。 まだ馬岱に近い。
               

徐晃

  王平  
   

 

一瞬袁術かと思いました。

典満ヅラを。やはり頭巾でしょう。

  BSに影響受けすぎ…。 辛評顔に。彼にはもったいない。   アホ顔。清流名士とは思えん 楊奉顔。なんでカッコイイの?
               

張任

  凌統   高幹
   

 

若すぎ。「老臣」って言ってるのに…。

兪渉。使い捨てキャラにはもったいない味顔。

  特徴無し。蒼天航路を見習いなさい。 名も無き湖賊。まさに凌統!(;^_^A   これでも袁家の西部方面総帥か…。 なぜ張済がカッコイイの?没収。
         

 

     

羊[示古]

  李恢   陳武
   

 

インパクト無さすぎ。

新武将33と交換。渋い!

  何でこんなに男前なの!?息子の嫁が関羽の娘だから? 渋く王威ヅラ。南方は任せるよ~。   特徴無いな~。なんで若返りたがる? 方悦。5までの固定グラに近い。老けてるけど。
         

 

     

張燕

  黄権   軻比能
   

 

ヘンな兜で山賊とはこれ如何に。

司空張温!こりゃあ悪党ヅラだ~!

  ハテ?なしてこんな格好をする? 子孫瑞顔に。か、カッコええ~!   あまり英雄に見えない?彼って凄いんですよ~!? 曹遵。なんで異民族みたいなカッコウを?

 

 

 

 

 

呂文姫:オマケ…(;^_^A)

 

 

孫策

 

諸葛亮

 

なんだかな~。ちょっと口元のシマリが…。 β版。まだまだ実用化は…。   賛否両論というか、蒼天の影響ありすぎ。 ならばこちらはSweet三国志で対抗。
         

 

 

 

呂刀姫:もちろん使ってませんよ!あ、でも皆様のオリジナルも見てみたいな。「私の伯符様のほうが素敵だ!」っていう方とか、よろしければメールなどで画像をお送りください。

 

呂刀姫:はあ、それにしても顔交換始めるとゲームどころじゃなくなるね…。

呂文姫:まあ、この顔交換は、全てのセーブファイルに適応されるから、のんびりやってもいいんだけどね~。

呂刀姫:とにかく、こういう環境で、「南蛮王呂布の痛快活劇」は進行してゆくのです!

張 虎:では皆様、これからもよろしくお願いいたします!

呂刀姫:…あ、こ、こらっ!虎はまだ出ちゃ駄目!

呂文姫:姉様の監督不行届だよ~…。

 

 

というわけで、前説のやたら長い星弐号作戦! 痛快三国志活劇は、次回から本格的に連載開始です!

不思議の国の呂布奉先【2】


 

呂 布:う~ん……?

陳 宮:まだお正月ボケですか、将軍。

呂 布:いや、この場合どうなんだろ?

 

 何が何やらわからないまま、とりあえず屋敷に入った呂布。くるくるとよく働く小間使いの娘に席に着かされ、呆然と酒をすする。

 娘の酌加減が上手いのだろう、呂布は盃を重ねているうちに気分が大きくなって、みんなを招くことにした。

 酒宴と聞いて、陳宮、張、張燕らがさっそく押し掛けてきた。

 

呂 布:だいたい、何で城住まいの君主が、城外に屋敷を構えているのだ?

陳 宮:郊外に戸建てが欲しい、と仰ったのは殿でしょう?

呂 布:う~ん……そういえばそんな事を言ったような気がする…。

張 :広い庭に犬を飼って、できればハウスメイドも入れたい、とお命じになったではありませんか。

呂 布:そ、そうだったのか。…うん、何となく命じたような気がしてきた。

陳 宮:では一件落着と言うことで。

 

 こうして、2001年四月に予定されていた「星弐号作戦」は、ひっそりと実行された……。

 

 

 

呂文姫ぱんぱかぱ~んっ♪(^0^))

呂刀姫:はい、ここで呂姉妹の解説です。

 

呂刀姫          呂文姫

 

呂文姫:まあだいたいここまで読まれた方はお分りでしょうけど、「南蛮王呂布の痛快活劇」は、第21章から光栄「三国志Ⅷ」へと舞台が切り替わります~♪

呂刀姫:思えば4月23日発売と発表されてから、はや3ヶ月!ようやく「星弐号作戦」が実行に移せたわけです!

呂文姫:長かったねえ…。

呂刀姫:「三国志Ⅷ」は、「Ⅶ」「Ⅶpk」と同じく、武将ひとりにスポットを当てたゲームです。そういう意味では、それほど違和感なくコンバータが可能でした。

呂文姫:でも、今回からいろいろと制約がきつくなったよね~。

呂刀姫:うん。なんと言っても「えぢたー」弾き。これまでと違い、セーブ情報がシステムファイルに格納されていまして、リアルタイムのエディットが利かなくなってしまいました(Ver0.35現在)。

呂文姫:それに、顔編集すれば列伝まで一緒に交換されてしまうという悲劇も。

呂刀姫:私たちみたいな新武将はいいけど、史実武将はうかつにいじれなくなったよね…。

呂文姫:そういえば姉様は、前作と同じグラフィックだね~。

呂刀姫:文姫は…チュートリアルの小梅ちゃんの顔かな?

呂文姫:そうだよ~。ちなみに「こうめちゃん」じゃなくて「しょうばいちゃん」だからね~。

 

 

呂刀姫:で、今回のエディットで大変お世話になったのが、Kz-8様のサイトで配布されている「三国志Ⅷ登録武将えぢたー」と、あつ様のサイトで配布されているメモリエディタ「SpoilerAL」および三国志Ⅷ対応のSSG(定義ファイル)です!

呂文姫:スタート前に「えぢたー」でシナリオや新武将を改造し、細かい修正はプレイ中にメモリエディタで改造、という感じでした~。

呂刀姫:もちろん、マルチプレイモードで各勢力をコントロールしつつ、おおよそ元に近い状態を作り上げました。武将の細かい配置まではうまくいきませんでしたけど…。

呂文姫:そもそも都市数も変わっちゃってるし(;^_^A)

呂刀姫:交州なんか州ごと消滅したし。

呂文姫:せっかく香港を開発してたのにね~。

呂刀姫:とりあえず、状況としては、第二次長安攻略線の直後からのスタートとなります。

呂文姫:美々がきたシリーズのおさらいとか、謎の美青年???が登場していたあたりが、全部父様の見た初夢ということで、シリーズからハズされました(;^_^A

 

 

呂刀姫:まあ、とにかく舞台変われどメンツは変わらず!

呂文姫:あんまり今作はいい評判きかないけど…。

呂刀姫:人は人、自分は自分っ! せっかくのゲーム、楽しまなきゃ!

呂文姫:そうだよね~♪ どのような環境であれ、要は「三国志世界」をいかに楽しむか!楽しさは自分で見つければいいんだよね~!

呂刀姫:というわけで、また皆さま、これからもよろしくお願いします!

 

というわけで、いよいよヴェールを脱いだ星弐号作戦! 活劇の舞台を三国志Ⅷに移し、呂布を迎えるは新天地!痛快三国志活劇は、文字通り新展開です!

不思議の国の呂布奉先

 

建安八年(西暦203年)十二月。

 

 激戦の末、曹操軍を破って夏侯淵を斬り、旧都長安を攻略した南蛮王・呂布は、本拠地である益州への凱旋を果たす。呂布は成都宮に入り、益州牧張と群臣にむかい大評定開催の意志を伝えた。

そして年が明け、建安九年。

 ――史実であれば、官渡の決戦で勝利を収めた曹操が、黄河を渡って袁紹の遺児と激烈な戦闘を繰り広げる年度である。

が、いまの中華の状況はどうか。

 

 曹操と袁紹は、あいかわらず黄河を挟んで睨み合ったまま動かず、逆に汝南の草賊と結んだ劉備一党が、長駆して許昌を陥とすという破竹の快進撃を見せていた。

 さらにこれに呼応するかのように、江東の小覇王・孫策は長江を渡渉して曹操領・徐州へ攻め入り、下を占拠。ここから進路を西へ転じて豫州都の沛に攻め込み、こんどは小沛付近での主力決戦で壊滅的な大敗北を喫している。

 

 そして、南蛮王・呂布の動向である。

 荊州攻略の足がかりとして武陵を確保した呂布軍であったが、涼州牧・馬騰の敗死を受け、自ら第二次長安攻略戦に着手。援軍の五斗米教団軍のたすけもあり、とうとう長安を陥としたのであった。……

 

 

 

 

陳 宮:要するに、曹操が現在タコ殴りに遭っているわけですな。

呂 布:…おい。

張 :逆に我が軍は破竹の快進撃。向かうところ敵無しと言えましょう。……

呂 布:……おい。

陳 宮:何ですか?

呂 布:……気のせいかもしれんが、なんか南蛮の版図が縮んでないか

陳 宮:どこがです?

呂 布:いや、どこがって言うか…その、全体的に。

陳 宮:あっはっはっは殿もお正月で寝ぼけていらっしゃるさあ新しい年の始まりですよ。

呂 布:…………。あのさあ。

陳 宮:はい?

呂 布:デジャ・ヴっていうのかなあ…? なんか前に建安九年の正月を迎えた記憶とか残ってるんだが。

張 :あっはっはっは殿もお正月で寝ぼけていらっしゃるさあ新しい年の始まりですよ。

呂 布:…………。

 

 釈然としない顔の呂布、年賀の挨拶もそこそこに、居室へ戻る。

 ……と。

 

呂 布:あれ…?迷った…かな?

呂文姫:あ、父様だーっ!

呂刀姫:父上、どうされたのです?

呂 布:いや、城に迷ったみたいで――ん? 何でお前達ここにいるの?

呂刀姫:何でと言われましても…?私はずっとここにいますよ?

呂 布:へ?だって交州とか武陵のほうに修行に…あれ?

呂文姫:あ~っ!父様がとうとうボケた~!(^0^)

呂 布:あれ?あれ?

 

 狐につままれたような呂布、娘達の奇妙な視線に見送られつつ、フラフラと城外へ出る。

 

 ――成都の市街は、年明けを祝う人々でごった返していた。

 三市のある大街(都大路)など、肩を触れずに歩くのが困難なくらいの雑踏で、衣を並べれば帳になるという諺どおりの賑わいである。

 

 呂布、やはり相変わらず強烈な違和感を覚えながら、ぼんやりと雑踏を歩く。何か違う…何か俺の知らない街のようだ…なんどとぶつぶつと呟き歩いていると、通り向こうから歩いてくる無頼の男に肩をぶつけられた。

 

無頼漢:ぁあ!? 兄ちゃん、どこ目ェ付けとるんじゃ!?

呂 布:…………。

無頼漢:…え? り、呂布様でいらっしゃいやしたか!お見それしやした!

呂 布:……。

無頼漢:では失礼いたしやした…。

 

 そさくさと逃げ去る無頼漢。呂布は懐手に握っていた剣巴を離すと、またフラフラ歩き出した。

 

呂 布:あ、釣の親父だ。

 

 呂布、ホッとしたような表情で呟く。見慣れた顔の親父が、相変わらず竿を携えのんびりと釣に興じていた。

 

呂 布:親父、調子はどうよ?

親 父:なかなか釣れませんねえ…

呂 布:そ、そうか、がんばれ。

 

 やっぱり何となく違和感を覚えた呂布、小首を傾げながらそさくさと河川敷を去る。

 来た道を引き返すと、今度は見慣れない酒楼に出くわした。

 

看板娘:あ、呂布様、今日は寄っていかれないのですか?

呂 布:へ…?いや、今日は…。

看板娘:そうですか。またよいお酒を仕入れておきますね!

呂 布:そ、そうか…。

 

 呂布は、どうにも水の中の光景を歩いているような気がしてならない。

 ――不思議の国の呂布。

 なんとなくそういう言葉が頭に浮かんだ呂布は、メモしておこう、と思った。彼は意外にも枕頭に筆硯を備える癖があり、頭に浮かんだことを、忘れる前にすぐに書き取るようにしていた。

 

 そんなこんなで街外れの里(区画)へ迷い込んだ呂布、ふと豪壮な屋敷の前で足を止めた。

 

呂 布:ム……都心から徒歩圏内の郊外に戸建て一軒家! 男のロマンだな。

 

 腕組みして、妙に重厚な風情でうそぶくと、また歩き出す。

 ――するとそのとき、

 

???:あ、呂布様、おかえりなさいませ!

 

 若い娘の声が、頭上から降ってきた。

 仰ぎ見ると、その屋敷の欄干から身を乗り出すように、まだ少女ともいえる年頃の娘が、小さな体を精一杯に伸ばして、こちらへ手を振っていた。

 

呂 布:……?

  娘 :いま、お部屋のお掃除が終わったんですーっ! あ、これからすぐお茶にしますねー!

呂 布:へ? あの?

   娘 :あ、忠吉さんのお散歩はまだなんです! すぐに行きますから!

呂 布:ただきちさん?

 

 娘の視線を追って邸内の庭を見ると、ピレネー種の大型犬が、こちらへぶんぶんと尻尾を振って飛び跳ねている。

 呂布がぼんやり犬を見ている間に、娘の姿は窓の中へ消えた。ぱたぱたと小気味よい足音が屋敷の奥から聞えてきたと思うと、次の瞬間には玄関から娘が元気よく飛び出してきた。

 

   娘 :ほら、忠吉さん、ご主人様のお帰りですよーっ!

 

 娘は犬の大きな頭を一撫ですると、門前に立つ呂布の前へ駆け寄り、ぺこりと恭手した。そしてにっこりと笑い、

 

   娘 :お帰りなさいませ、呂布将軍。

呂 布:ええと……?

 

 

不思議の国に迷い込んだか、奇妙な体験ばかりの呂布奉先!いったい何が起こったか!?

痛快三国志活劇は、見え見えの展開でしょうがまあ次回真相解明です!

第22章   臥龍覚醒


 

 建安九年(西暦204年)1月――。

 呂布とその直衛軍団はまだ成都にいる。

 

陳 宮:…で、殿。美々ちゃんはもういいのですか?

呂 布:うむ。スッキリした。

 

 さっぱりした顔で群臣の前に姿を現す呂布。やはりその圧倒的な巨躯は、武神の名に恥じぬ風格を持つ。むっつりと黙って居さえすれば、呂布は天下で最強の「存在」なのだ。

 と。軍議が再開された矢先、一同の元へ急報が舞い込んできた。

 書簡の内容は簡潔だったが、あまりに衝撃的な報である。

 

陳 宮:なんだ!? 袁紹が死んだ!?

 

 オオ…!と宮中が響動めいた。

 

 ――曹操を官渡に囲むこと三年余。

 以前より体調が思わしくなかった「北方の覇王」袁紹であったが、中原攻略を目前にして気を急いたのであろうか、俄に病を発し、そのまま不帰の客となった。まだ数えで五一という若さであった。

 

陳 宮:これは……天下の情勢が変わるやも知れませんぞ。

呂 布:おう。

張 :それにしても病没とは無念であったでしょうな…。

 

 感慨深げに呟く張。思えば彼と袁紹の旧誼は、呂布とのそれとは比較にならない。書生時代から理想を共有し、いずれは宦官を駆逐して清流派による政治を行おうと誓い合い、まだ少年だった曹操や許攸らと共謀して地下活動まで行った仲である。

 それが袁紹を離れて曹操に仕え、いまは呂布に従って辺土の宰相となっている。呂布もそうだが、この張の人生も尋常ではない航跡を描いていた。 

  

呂 布:ふん、これで「殺すぞリスト」が一人消えたな。手間が省けたぞ。

 

 なんとなく面白くなさそうな呂布。

 袁紹の後を嗣いだのは、長子である袁譚であった。特に跡目問題が起こる様子もなく、淡々と世代交代が行われつつあるらしい。

 結局呂布は荊州・雍州の各方面への兵員補充を指示しただけで、この月の軍議はお開きとなった。  

 

 ところが、翌月のターンが回ってくるまでの間に、天下は急激に旋回をはじめた!

 まず、曹操が最初の一撃をぶち込んだ。

 陳留あたりに集結している主力軍団を率いて、突如北上したのである。

 袁紹が陣没した為に二万という兵力がごそっと抜け、前線の微妙な均衡が崩れたのであろう。本拠地である魏郡を急襲された袁譚は、各支城を併せて二〇万という大軍団を擁しながらも、これを支えきれず、ぶざまに潰走してしまった。

 曹操は袁紹の死んだそのターンのうちに、念願の入城を果たした。

 

 飛報はこれだけではなかった。

 今度は下の孫策軍が、かつての同盟者である袁家領青州に侵攻し、あっというまに城陽郡を攻め陥としてしまったのである。

 

呂 布:うっわ~。エグ~…。

陳 宮:あんたも似た様なことやってきたでしょ…。

 

 まさに弱り目に祟り目というか泣きっ面に蜂というか、とにかく袁氏勢力に弱体化の兆しが見えた瞬間、まるで申し合わせたかのように曹・孫両者は北上を開始したのである。

 

陳 宮:う~~ん…。孫策としては、袁譚と組んで曹操を挟み撃ちにする方が有利だと思うんだけどなあ…。

呂 布:はっはっは!向こうは知力99の周瑜が側にいるんだぜ? 知力92の貴様が気に病んでど~するんだ!?

陳 宮:COM勢力と私とを一緒にしないで頂きたい!

 

 むくれる軍師を後目に、報は次々と入ってくる。

 こんどは曹・袁の西部戦線ともいうべき河内=上党間で一大会戦があり、袁譚軍はこれまた敗れて晋陽へ逃げ込んだという。

 さらに二月に入って、孫策軍はさらに北上して北海郡を攻略し、青州をほぼ完全に掌握してしまった。

 

            

 

呂 布:ううむ…思わぬ事になったなあ。

陳 宮:まさかたった二ヶ月でねえ…。

 

 しみじみと地図を眺めるふたり。

 南蛮も、そろそろ中原と無関係とはいえなくなってきている。ここらでいい加減、本腰を入れた戦略を据える必要がありそうだった。

 

陳 宮:前回はうやむやになってしまいましたが、とにかく我が軍は、曹操・劉表・孫策の三つの勢力と隣接しているワケで。誰を最初に攻めるか、将軍にはそのあたりを決めて貰わないと。

呂 布:う~ん……主力が出払っている孫策領なんか、攻めやすそうだけどなぁ…。

陳 宮:そうですねぇ…。

 

 久々に水入らずの主従、茶を啜りながらカタログショッピングのような口調で戦略を練っている。

 ……と、その二人のもとへ、劉循が注進しに来た。劉循は前益州牧・劉璋の長子であるが、父と違ってけっこう武略に長け(えぢた~済み)硬骨なのを呂布が愛し、手元に置いているのである。

 その劉循、荊州牧・劉表より使者が参っている、とふたりに伝えた。

 

呂 布:美人か?

陳 宮:わけねえだろ。

呂 布:それはそうと、貴様らは美少女と美女、どちらを好む?

陳 宮:…は?

呂 布:だから美少女と美女がいたとして、どちらが好みかと訊いているのだ!

陳 宮:何をいきなり……そりゃあ、そっちの趣味はありませんから、美女を選びますな。

劉 循:私も軍師と同感ですが。

呂 布:フッフッフ…これだから田舎モノは智慮が浅いというのだ。俺は迷わず美少女を選ぶ。そして言うまでもないが、それは俺がロリ入ってる事を示すわけではないぞ!

陳 宮:そのココロは…?

呂 布:それはな――

???:「美少女は長じて美女になる」と仰せられるのでございますね――。

 

 得意そうに続けようとする呂布を、ふいに第三者の涼やかな声が抑えてしまった。

 呂布、さすがに唖然として声の方を見遣ると、一人の若者がいつのまにか笑みを湛えて佇んでいた。

 

劉 循:莫迦な…いつの間に。

 

 帯剣に手を掛ける劉循を片手で制して、呂布は闖入者を見据えた。陳宮は隣で、ココの警備体制はどうなってるんだ、とぼやいている。

 

呂 布:まずは誉めてやろう。よくぞ俺の深慮遠謀を云い当ておった。

 

 どうやらまだ美少女の話をしているらしい。

 若者はクスっと笑って羽扇を口元にあてた。妙に色っぽい。

 

???:私と将軍は、同じ匂いがします。

呂 布:同じ匂いだと……!

???:――将軍は、かつて「コロコロ」と言えば横を向き、「ボンボン」といえば唾を吐き、ただ「わんぱっく」のみを耽読されていたでしょう――?

呂 布:貴様、何故それを知っている!?

???:そして「リップルアイランド」のコミックスを後生大事に保管しているでしょう。 

呂 布:貴様、何者だッ!?

 

 言うよりも早く、傍らの方天画戟がうなりをあげて青年に襲いかかった!

 戟は寸分違わず青年の胸を貫通し床に深々と突き立った。

 

陳 宮:あ……っ!?

呂 布:ふん…やっぱりな。

 

 串刺しにされながら、青年は平然と微笑んでいる。……が、よく見ると、身体が透けて向こう側の風景が見えている。 

 

呂 布:教母もこういう悪趣味なイタズラをよくやっていたからな。

陳 宮:げ、幻術使いか?

???:さすがは飛将軍と呼ばれる御方。仰せの通り、私は「神算」「鬼謀」を所有しております。

呂 布:ふん、光栄が四文字熟語をヘンに分けるから、こいういうワケのわからんヤツが現れるのだ。……で、貴様の名前を聞いておこうか。

???:名乗るほどの者ではありませんよ。いずれまたお逢いすることになるでしょう――。願わくばそれが戦場でありませんように……。

 

 青年の姿と声が、だんだんと薄れてゆく。

 

呂 布:……貴様、結局何をしに来たんだ?

???:ああ、忘れてました。実は荊州様(劉表)の言いつけで、友好を深めるつもりで参りました。

陳 宮:……深まるのか?

???:フフフ……将軍、私は「消えたプリンセス」攻略本を持つ男。そして「臥龍」と号する男。

劉 循:自分で言うな。

???:では御機嫌よう。劉表様からのお土産を置いてゆきます……フフフ…。

 

 轟っ、と一陣の妖風が堂中に吹き荒れ、三人が思わず目を閉じた瞬間、青年の姿は掻き消えていた。そして床に突き立つ画戟の下には、金一千が無造作に放置されていた。

 

陳 宮:…………。

劉 循:…………。

呂 布:………………。

 

 まるで夢でも見ていたかのような一時であった。時間にすれば3分にも満たぬであろう。

 

陳 宮:……何だった…のでしょう?

呂 布:臥龍とやら、この俺様に汗をかかせやがった。次はこうはいかんぞ…。

 

 ズシリと底響きのする声で、しかし心なしか楽しそうに言い、劉循が差し出した戟と金を受け取る呂布。

 この男の次なる目標は、すでに決したかのようであった。

 

 ……建安九年、春。

 呂布軍の動きはにわかに活発になった。「飛燕」こと張燕の部隊を主力とする軍団が成都から永安へ次々と移動を開始し、武陵都督の張遼が副将として高順軍と合流する。

 想像以上の長きに渡る荊州争奪戦が、この年、始まろうとしていた。

 

 いよいよ主役がそろい踏み!?謎の男、臥龍の出現で江南俄に風雲来る!――痛快読み切り三国志Ⅶ活劇は、そういえば歴史SLGです!

第21章   成都大評定

 

 

 建安八年(西暦203年)十二月。

 激戦の末、曹操軍を破って夏侯淵を斬り、旧都長安を攻略した南蛮王・呂布は、本拠地である益州への凱旋を果たす。呂布は成都宮に入り、益州牧張と群臣にむかい大評定開催の意志を伝えた。

 そして年が明け、建安九年。

 ――史実であれば、官渡の決戦で勝利を収めた曹操が、黄河を渡って袁紹の遺児と激烈な戦闘を繰り広げる年度である。

 

 が、いまの中華の状況はどうか。

 曹操と袁紹は、あいかわらず黄河を挟んで睨み合ったまま動かず、逆に汝南の草賊と結んだ劉備一党が、長駆して許昌を陥とすという破竹の快進撃を見せていた。

 さらにこれに呼応するかのように、江東の小覇王・孫策は長江を渡渉して曹操領・徐州へ攻め入り、下を占拠。ここから進路を西へ転じて豫州都の沛に攻め込み、こんどは小沛付近での主力決戦で壊滅的な大敗北を喫している。

 

 そして、南蛮王・呂布の動向である。

 荊州攻略の足がかりとして武陵を確保した呂布軍は、さらにド南の交趾トロピカル回廊からジリジリと東征を開始し、海沿いに士燮・孫策らの極南勢力を一掃し、とうとう憧れの「港湾都市」南海を手中に収めた。

 が、南海の香港島に大要塞を建築していた呂布は、涼州牧・馬騰の敗死を受け、自ら第二次長安攻略戦に着手。援軍の五斗米教団軍のたすけもあり、とうとう長安を陥としたのであった。……

 

 

 

陳 宮:要するに、曹操が現在タコ殴りに遭っているわけですな。 

張 :逆に我が軍は破竹の快進撃。向かうところ敵無しと言えましょう。……殿? 

呂 布:何だ! 今それどころじゃない!

陳 宮:殿…何…やってるんですか?

呂 布:そうだ陳宮! 見てくれ!

 

呂 布:美々ちゃんの写真が出てきたのだ! ほらほら、可愛いだろう…!

陳 宮:殿……いまはそれどころでは。

呂 布:この頃はな、まだ生後ふたつきと経ってない頃のはずだ!

陳 宮:……話を続けます。張刺君、この評定の議題は。

張 :ズバリ、「今後の戦略方針」である。

 

 今後の戦略方針――単純に言い替えれば、「次は誰と戦うか」ということ。

 いま呂布は4つという多方面で戦線を展開している。

 ――ひとつは、長安。

 この方面には馬超一党が駐留し、弘農・宛というふたつの曹操領と睨み合っている。

 ――ひとつは、永安。

 この方面はいま都督高順が駐屯し、呂刀姫・文姫姉妹のほか、旧劉璋勢力の中堅武将らが集中している。事実上の南蛮軍主力部隊であろう。

 ――ひとつは、武陵。

 この方面は先鋒の張遼が抑えており、荊州南部侵攻の橋頭堡として確保してある。が、元来は法正の独走で得てしまった飛び地であり、あまり重要なセクターではない。

 ――ひとつは、南海。

 この方面は、劉表・孫策という強豪勢力と接する最重要拠点であり、孟獲率いる南蛮戦象軍団をはじめ、公孫楼ら名だたる勇将が駐留している。

 

 この4つの都市を国境として、曹操・劉表・孫策の3つの勢力と接しているわけだ。

 呂布軍としては、ここが思案の為所である。

 地図で見る限り、南蛮の領土はきわめて強大であるが、実は国力的にはビリから3番目である。というのは、涼州や南蛮などという生産力も人口も雀の涙程度なド田舎ばかりが国土であるため、見た目ほどの税収が得られないのだ。

 人材という点では、曹操陣営の足元にも及ばず、劉表陣営にも見劣りし、孫策陣営にも質量で遅れをとっているのが現状であった。

 

陳 宮:要するに、どの勢力もわが南蛮国より強大である、という認識をまず徹底せねば……って殿ぉ!

呂 布:きゅわわわ~~ん!みみちゃああん!

 

 

 

 

呂 布:これから…

 

 

呂 布:こうなるんだ! で、次のが最初にウチに来たときの写真だ♪   

 

 

呂 布:ううむ…、ちょっとひょろっとしてしまったかな? ちょうど成長期で、足がズンズン長くなってゆく時期だったのだ!

陳 宮:もしもし~?

呂 布:そしてだ!このあと美々のからだに驚くべき異変が起こるのだ!見ろ!

陳 宮:ちっ、聞いちゃいねえ……

 

 

 

呂 布:嗚呼美々! あれほど丸くてちっちゃくて三角だった美々! こんな変わり果てた姿に…!

陳 宮:………。

呂 布:ところで丸くて三角…って、どういう意味だ?理論的に矛盾してないか、サクマ。

張 :……。

呂 布:おお! だが皆、安心してくれいッ! 美々はな、これから3ヶ月たった後、驚くべき進化を遂げたのだ! ちょうど「美々が来た~っ!」シリーズが掲示板を賑わしていた時期の写真(つまり現在)が、これだ~~~ッ!!!

 

 

呂 布:見ろッツ! お姫様みたいだろッ! かわいいいい! 世界で一番可愛い~ッ!

陳 宮:駄目だこりゃ。

 

 お待たせいたした皆々様! 痛快三国志Ⅶ活劇は、ご覧の如く奇跡の復活! ちょっと話がズレてる気がしないでもないが、いよいよ第4部がスタート!――痛快読み切り三国志Ⅶ活劇は、次回新展開です!

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